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コラム

プロデュース部 プロデューサー/SEMストラテジスト T

なぜ被リンクSEOよりもコンテンツSEOが注目されているのか

「コンテンツSEO」という言葉がSEOに関わっている人たちの間で注目されています。

Googleの検索アルゴリズムの精度が日々進化して、これまで効果が高かった被リンク重視のSEOの効果が
以前に比べ弱くなった
のは皆さんも聞いたことがあるかと思います。

もう1つ注目された理由があります。
それは、Googleのアルゴリズムが進化したことで、本来Googleが目指していた事が
実現できるようになったからです。

Googleはまず検索ユーザーの利便性を第一に考えており、検索結果がユーザーにとって価値のある検索結果を表示することが目指す姿なのはご存知の通り。

日々、アルゴリズムを進化させ、より価値のあるページ(コンテンツ)を検索結果として上位表示される
傾向の中、コンテンツSEOが注目
されているのです。

コンテンツSEOを考える前に

価値のあるページ(コンテンツ)を作成するのがそもそも難しいというのが悩みの源泉ではないでしょうか?

一例を挙げると、

  • コンテンツに書く題材(ネタ)がない
  • 誰に向けてどんなスタンスで書いていいのか分からない
  • コンテンツ作成の目的が設定されていない
  • 上手な文章を書くことが苦手

という悩みがあるので、結果的に、
イベントのお知らせのみ、日記のような記事のみ、といったサイトが多いのも実情です。

ユーザーがそれらに興味があれば良いのですが、興味を持っていない大半のユーザーには
付加価値を提供出来ていないコンテンツになりがちです。

ユーザーだけでなく検索エンジン(Google)も価値が低いコンテンツとみなし、評価を低くしてしまいます。
ではユーザーにも、検索エンジン(Google)にも価値があり、コンテンツSEOに有効なコンテンツはどのように作ればいいのか考えていきます。

成果を出すコンテンツ制作の4つのポイント

コンテンツSEOを意識したコンテンツ作成では、4つのポイントを意識して作成することが重要になります。

  • コンテンツを読んで欲しいユーザーを明らかにする
  • コンテンツを読む人はどんな事を知りたいのか、どんな悩みを抱えているのか
  • コンテンツを読んだ人にアピールしたいことは何なのか
  • コンテンツを読んだ人にどんな行動(申し込み、問合せをさせたい等)を取って欲しいのか

1.コンテンツを読んで欲しいユーザーを明らかにする

例えば、漠然と旅行したいと思っている時と具体的に年末年始にハワイのリゾートホテルに1週間滞在したいと考えている時、どちらの時が旅行の申し込みをしやすいでしょうか。

具体的に考えている時ですよね。

それと同じように、サイトに来てほしいユーザーを明確にしていく必要があります。

性別・年齢・住んでいる地域・独身・既婚・職業・役職etc 明確になればなるほど、
ユーザーは自分に当てはまると考えてサイトにアクセス
してくれます。

2.コンテンツを読む人はどんな事を知りたいのか、どんな悩みを抱えているのか

自社のWebサイトコンテンツにどんな事が掲載されていれば、ユーザーは悩みの解決策が見つかるのか、
役に立つのかを考えてみましょう。

ここがコンテンツ制作で難しいと思う部分ですが解決策としては、以下のような切り口で考えていくことで
ヒントが見えてくることがあります。

  • 検索エンジンの関連検索キーワード
  • Yahoo!知恵袋の質問内容
  • キーワードで検索した際の上位20サイトのコンテンツ内容
  • 自社WebサイトのGoogle Analyticsでどんなキーワードでアクセスしているのか

例えば、年末にハワイ旅行を検討しているユーザーが検索する関連キーワードを考えてみます。

年末ハワイ旅行 費用
年末ハワイ旅行 料金
年末 ハワイ 料金
ハワイ 格安
正月 ハワイ 値段
正月 ハワイ 予約
が表示されます。

※下図はGoogleで「年末 ハワイ 旅行」と検索した時に表示される関連キーワードです。

年末 ハワイ 旅行のGoogle検索結果

Yahoo!知恵袋だと
「年末年始のハワイ旅行の予算について」
「年末年始のハワイ旅行で4人分の大まかな料金やチケット予約の方法」
「ホテルからニューイヤーの花火を見ることが出来るのか」
「オススメのレストランは」

※下図はYahoo!知恵袋で「年末 ハワイ 旅行」と検索した時に表示される質問です。

Yahoo_知恵袋

 

GoogleとYahoo!知恵袋の内容から考えるとユーザーが求めているコンテンツ内容として、

「年末年始のハワイ旅行の価格を知りたい」というのがコンテンツの大枠として考えられます。

このようにして、実際にネット上にあるデータからユーザーが求めていることを推測し、
コンテンツ作成していく
ことが重要となります。

3.コンテンツを読んだ人にアピールしたいことは何なのか

1.と2.のステップで、ターゲットユーザーの求めるコンテンツを明確にした上で、次にはコンテンツを読んだユーザーにアピールしたい、つまり気づいて欲しいことを明確にします。

ユーザーが必要としているのは、「年末年始のハワイ旅行の価格」というのがメインのテーマとなりますので、

【最も安く年末年始にハワイ旅行のチケットを購入できるのは、●●月から】

ということをコンテンツを読んだユーザーに気づかせる書き方にすれば良いのです。

4.コンテンツを読んだ人にどんな行動(申し込み、問合せをさせたい等)を起こして欲しいのか

ここまでコンテンツを読ませる事が出来たのなら、最終的にユーザーに行動してもらうことを促していきます。今回の例ならば、

「年末年始のハワイ旅行のチケットの購入して欲しい」というのがユーザーに求める行動となります。

「ユーザーにメリットがあるコンテンツを読んで欲しい」ということが目的なら良いのですが、それでは直接的なビジネスゴールに繋がりにくいでしょう。

訪れたユーザーを自社Webサイトから逃さないよう配慮することが重要なのですが、
商品への導線が分かりにくいなど、様々な理由で離脱することも考えられます。

では、どのように導線を設定すれば問合せや申し込みに繋がりやすいのでしょうか。

具体的には、

  • コンテンツのストーリー(文脈)を提供側目線でなく、ユーザー目線で作成する。
  • そのストーリー(文脈)に沿って、ユーザーが思わず問い合わせや申し込みをしたくなるよう巧妙にバナーを設置して、自然に誘導する。
  • コンテンツの文章中にテキストリンクを設置する。

あくまで一例ですが、こういった改善を繰り返すことで離脱率を減少させることが出来ます。

コンテンツ作成のPDCAサイクル

コンテンツSEOの観点では、コンテンツを作成する事ばかりでなく、それが結果にどう影響したのか
分析ポイントを明確にしていくことも重要です。

  • アクセス数
  • PV(ページビュー)数
  • サイトの平均滞在時間
  • 直帰率
  • 問合せ数

などと見るべき項目はたくさんありますが、全ての項目にとらわれ過ぎると何を指標にすれば良いのか
見え難くなり、分析しても効果が良かったのか悪かったのかよく分からなくなるケースがあります。

一方で少ない指標だけを計測しようと思ってもページによって指標が違うので整合性が取れなくなったりと
結局、改善案が明確にならないケースもあります。

では、どのようにすれば良いのでしょうか。
ただデータを見ても俯瞰しにくいので、指標を明確化しグラフなどで見える化することが重要です。

例えば、アクセス数と直帰率のデータを元に4分類したグラフを作成します。

A.アクセスが多く、直帰率が高いコンテンツ
B.アクセスが多く、直帰率が低いコンテンツ
C.アクセスが少なく、直帰率が高いコンテンツ
D.アクセスが少なく、直帰率が低いコンテンツ

この4つに分類できたコンテンツの中でも
A.アクセスが多く、直帰率が高いコンテンツ
C.アクセスが少なく、直帰率が高いコンテンツ
の2つを優先的に改善していきましょう。

アクセスと直帰率の相関グラフ

A.アクセスが多く、直帰率が高いコンテンツ
こちらは、アクセスは多いので、コンテンツの内容を改善したりページの導線の見直しを改善することで、
B.アクセスが多く、直帰率が少ないコンテンツに近づけけることが有効でしょう。

C.アクセスが少なく、直帰率が高いコンテンツ
こちらは、まずアクセスを増加させることが重要なのでユーザーが求めている情報やキーワードを
推測し直し、コンテンツ内容を見直すことが有効だと考えられます。

このように、コンテンツSEOは、コンテンツを作成し続ければ良いのではなく、常にユーザーニーズや
アクセスデータなどを分析し、改善し続ける事で被リンク重視のSEOに依存することなくアクセス・問合せを増加させることの出来る、堅実で地道なSEO施策なのです。

じっくりと、腰を据えてビジネス貢献が実現するコンテンツSEOに取り組んでいきましょう。

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