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コンテンツマーケティングとは?Webマーケティングとの違いや関連性

コンテンツマーケティングは、さまざまな業界で注目を集めているマーケティング手法です。マーケティングはビジネスの成功において必須の概念であり、その手法の1つであるコンテンツマーケティングによって成果を出している企業は少なくありません。この記事では、コンテンツマーケティングの概要とWebマーケティングとの違いや関連性、コンテンツマーケティングを成功させるために押さえておきたいポイントについてご紹介します。

1.コンテンツマーケティングの基礎知識

コンテンツとは「中身」や「情報の内容」であり、ビジネスにおいて幅広い意味で使われています。まずはコンテンツマーケティングとはどういったものかを解説します。

1-1.コンテンツマーケティングの定義

コンテンツマーケティングとは、顧客やユーザーにとって役に立つ情報や楽しめるコンテンツなどを提供し、集客や売り上げにつなげていくマーケティング手法です。

コンテンツマーケティングで使われるコンテンツには、さまざまな形式のものがあります。Web上に公開されているコラム記事やコミック、動画といったデジタルコンテンツを指すことが多いものの、広義では実際に手に取ることができる紙媒体やリアルイベントなどのアナログコンテンツも含まれます。

1-2.Webマーケティングとの違い

Webマーケティングとは、Web関連の技術を活用したマーケティング施策全般のことを指します。コンテンツマーケティングとの違いは、Webでの施策を主軸に置くという点です。

また、コンテンツマーケティングはSEO施策のように見込み顧客の側から興味を持ってもらう「プル型」の方法が用いられるケースが多い傾向があります。一方でWebマーケティングには、Web広告のように企業側から見込み顧客へアプローチする「プッシュ型」の施策も豊富に含まれています。

一般的に、Webマーケティングにはコンテンツマーケテイングの施策が多く含まれているため関連性が高く、全く別のものというわけではありません。どちらかに取り組むのであれば、もう一方も意識することになるでしょう。

コンテンツマーケティング

2.Webマーケティング手法の種類とコンテンツマーケティングとの関係

Webマーケティングにはさまざまな手法があり、それぞれの手法においてコンテンツマーケティングの役割は異なります。ここではWebマーケティングの手法ごとに、どういった形でコンテンツマーケティングが関係しているかを解説します。

2-1.Web広告

Web広告はWebマーケティングの主要な施策の1つであり、企業から顧客へとアプローチする「プッシュ型」の代表的な手法です。Webサイトに表示される広告は、公開済みのコンテンツへのアクセスを集める手段としても利用できるため、コンテンツマーケティングをサポートする存在として重要な意味を持ちます。

しかし、Web広告で効果を出すには広告費をかけなくてはならず、課金を停止すればたちまち集客効果は失われます。一方でコンテンツマーケティングの施策の多くは長く残る「資産」となり、予算をかけずとも集客してくれる存在になるというのが、広告とコンテンツとの大きな違いです。

資産となったコンテンツを活用すれば広告費の削減につながるため、最終的にはお互いが支えあう関係になるといえるでしょう。

2-2.SEO

SEO(Search Engine Optimization)とは「検索エンジン最適化」とも呼ばれ、「Google」をはじめとする検索エンジン経由で集客するために重要な施策です。
検索エンジンでは、ユーザーにとって有益なコンテンツが検索上位に表示される傾向があり、コンテンツマーケティングを実施することが結果としてSEOにつながることが少なくありません。

特にSEOが重視されるのが、オウンドメディアの運営です。Webマーケティングおよびコンテンツマーケティングの重要な施策の1つでもあるオウンドメディア運営では、SEOが避けて通れません。

2-3.SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、「Twitter」や「Instagram」といったSNSをマーケティングに活用する手法です。検索エンジンに依存しない集客方法として注目されています。
 
SNSはコンテンツのかたまりともいえるため、SNSマーケティングにおいてもコンテンツマーケティングを意識することが重要です。

例えば他人にシェアしたくなる楽しい写真やクスッと笑えるコミック、テキストよりも分かりやすく情報を得られる動画などのコンテンツを投稿することで、情報を拡散してもらいやすくなります。

2-4.メールマーケティング

メールマーケティングとは、メールマガジンやステップメールなどを活用するマーケティング手法です。メールによって見込み顧客や既存顧客と定期的な接点を持ち、リピート購入促進などに活用します。例えば、オンラインストアの会員にメールで割引クーポンを配布し再購入を促すという施策も、メールマーケティングに含まれます。

メールをコンテンツマーケティングの手法として活用するケースは珍しくありません。例えば購入者の悩みを解決するノウハウ情報や使用者の体験談・口コミなどを掲載すれば、ユーザーにとって有益なコンテンツになり得ます。

3.コンテンツマーケティングの目的

良質なコンテンツによって顧客に有益な情報を伝えることは、ビジネスにおいて大きなプラスになります。ここでは、コンテンツマーケティングが何を目的としているのかについて解説します。

3-1.検索エンジン経由での集客

コンテンツマーケティングを実施することは、同時にSEOにもなることは前述の通りです。

検索エンジンで調べものをしている人に、コラム記事やハウツー動画などを使って適切な情報を提供することには、以下のメリットがあります。

  • 自社の商品・サービスやブランド名などを知ってもらうきっかけとなる
  • Googleなどの検索エンジンに有益な情報と判断され検索結果で上位に表示されるようになる

ユーザーにとって有益なコンテンツを発信すれば、同時により多くのアクセスを見込めるようになり、結果としてリードジェネレーション(見込み顧客の獲得)につながるでしょう。

3-2.リードナーチャリングの強化

リードナーチャリングとは、リード(見込み顧客)を育成することです。リードに対してコンテンツマーケティング施策を展開し、有益な情報を届けることは、商品・サービスへの理解度アップやブランドへのイメージアップになります。

提供している情報がアクセスしてきたユーザーの役に立てば、「正しい情報を発信している信頼できる企業だ」と好印象を持ってもらえるのはいうまでもありません。このことは認知拡大やイメージアップのほか、ニーズの喚起や購入意欲アップにもつながります。

リードナーチャリングの手段として、コンテンツマーケティングは大いに有効であるといえるでしょう。

3-3.コンテンツを起点としたCV獲得

コンテンツマーケティングは、CV獲得にも直接的に貢献できます。例えば、Web上の記事や動画などのコンテンツを見た人が商品やサービスに興味を持ち、そのまま問い合わせにつながるという流れは決してレアケースではありません。

さらに、CV獲得のために重要なリードクオリフィケーションにもつながります。リードクオリフィケーションとは、リードのなかでも見込み度の高い顧客を絞り込むことです。コンテンツへのリアクションを分析し、リードを絞り込んでいけば、営業担当者が見込み度の高いリードに集中できます。営業プロセスの効率化には、リードクオリフィケーションが欠かせないのです。

4.コンテンツマーケティングが注目される背景

コンテンツマーケティングは、手間や時間がかかるものです。広告のように出してすぐに成果を得られることはまずありません。即時性や確実性のない手法でありながら、コンテンツマーケティングがなぜ注目されるようになったのかを解説します。

4-1.ユーザーの意識の変化

広告はマーケティングにおいて重要な役割を持つものですが、広告を嫌い、広告を避けるようになっているユーザーは少なくありません。特にWeb広告はブラウザのアドブロック機能などを使って非表示にする人も多く、出したところで見てもらえない可能性もあります。

そこで広告に頼らない手法として、コンテンツマーケティングが注目されているというわけです。

4-2.検索エンジンの進化

Googleをはじめとする検索エンジンは、ユーザーにとって「有益なコンテンツ」や「知りたい情報」を上位に表示するよう、常にアップデートを繰り返しています。これにより、宣伝色の強いコンテンツは下位へ追いやられることも増えてきました。

検索エンジンに「有益だ」と評価されるためにも、質の高いコンテンツを制作・提供するコンテンツマーケティングが注目されています。

5.コンテンツマーケティングで活用されるコンテンツの種類

コンテンツマーケティングでは、さまざまな種類のコンテンツが活用されています。広く使われているコンテンツの特徴やメリットなどについて解説します。

5-1.ブログ・Web記事

ブログやWeb記事といったテキストは、コンテンツマーケティングにおいてオーソドックスだといえるでしょう。一般的には、検索されやすいキーワードを盛り込んだテキストを作成し、調べ物をしているユーザーを呼び込みます。

ブログやWeb記事は制作のハードルが低く、取りかかりやすいのが大きなメリットです。修正やブラッシュアップもしやすく、長くコンテンツとしての鮮度を保っていられるのも魅力でしょう。コンテンツマーケティングでは、エンターテイメント色の強い記事やハウツー記事などが活用されています。

5-2.動画コンテンツ

動画はテキストや写真よりも伝えられる情報量が多く、なおかつありのままを伝えやすいのが特徴です。ごまかしが効かない一方で、撮影の仕方によっては被写体やテーマの魅力をぐっと引き出すこともでき、ユーザーの心情に訴えかけることもできます。さらに音声が利用でき、視覚と聴覚の両方にアプローチできるという点も大きいでしょう。

商品の使い方のように、テキストのみでは説明しにくいことでも、動画を使うことで正確な情報を分かりやすく届けることができます。理解度を高めたり安心感を与えたりする効果も期待できるコンテンツです。

5-3.ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは調査結果や分析、および解決に向けて役立つソリューションについてまとめた書類のことで、主にBtoBでリード獲得のために使用されます。企業側から売り込むためのセールス資料ではなく、顧客目線に立って課題を洗い出し、それに対する有益な情報や事例を提供するものだという点が大きな特徴です。

ホワイトペーパーは一般的に、顧客情報を入力してもらったうえで配布します。そのためリード情報を獲得でき、リードジェネレーションやリードナーチャリングに役立ちます。

5-4.セミナー・イベント

セミナーやイベントなどのリアルコンテンツは、コンテンツに対して確かな興味を持っているユーザーを集めやすいのが特徴です。参加者情報を入力してもらうことでリード情報を獲得できるほか、直接顔を合わせることで関係を築きやすいのもメリットだといえるでしょう。リアルタイムでユーザーの反応を見ることができるため、リードクオリフィケーションがしやすい点も見逃せません。

6.コンテンツマーケティング・Webマーケティングを成功させるためのポイント

コンテンツマーケティングは、単にコンテンツを作ればよいというものではありません。コンテンツマーケティングや、コンテンツマーケティングと深い関係を持つWebマーケティングを成功させるためのポイントについて解説します。

6-1.カスタマージャーニーを作成する

カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品・サービスを購入するまでの行動や思考、感情などをまとめたものです。コンテンツマーケティングを実行する際はまずカスタマージャーニーマップを作成し、施策全体を俯瞰的に計画することが重要です。

カスタマージャーニーマップを作成することで顧客目線の考え方ができるようになり、顧客の心情に訴えかけ興味を引くコンテンツを作りやすくなります。

この他に、可視化されることでチームメンバーや外注先と認識を共通しやすくなるというメリットもあります。

6-2.内容だけでなく見せ方や使い勝手も意識する

コンテンツの内容が有益だとしても、見せ方や操作性がよくないと魅力が半減してしまいかねません。

例えば記事コンテンツなら、フォントのサイズや種類、レイアウト、全体の色彩、タイポグラフィなどのデザイン面や、ユーザーインターフェースの操作性も重要です。見た目の印象が悪かったり、Webサイトそのものが操作しにくかったりすると、ユーザーの離脱につながってしまいます。

SEOの面からいっても、今は見やすさや操作性も評価されるようになっています。「内容」と「見た目や使い勝手のよさ」はコンテンツマーケティングの両輪ともいえるもの。どちらが欠けても成り立たないのです。

新しいコンテンツの発信を継続する

6-3.新しいコンテンツの発信を継続する

コンテンツマーケティングは、コンテンツを用意したら完了というものではありません。オウンドメディアでもSNSでも、定期的に新しいコンテンツを追加していくことが大切です。

一定数のコンテンツがあれば、新規コンテンツの追加をやめたとしても、しばらくはある程度の集客が見込めるでしょう。しかし放置していると検索エンジンの検索結果順位が下がりやすくなり、おのずと集客効果も下がってしまいます。

情報はどのようなものでも遅かれ早かれ古くなるうえ、新規コンテンツがないWebサイトはユーザーにも忘れられていきます。コンテンツマーケティングに常に最大限の効果を求めるのであれば、継続が重要です。

7.まとめ

コンテンツマーケティングで効果を出すには、ユーザーにとって有益な情報と伝達に適したコンテンツは何かを見きわめ、発信し続けることが重要です。有益な情報を得られることはユーザーにとってもプラスであり、ユーザーと企業がWin-Winの関係を築ける方法だともいえるでしょう。

コンテンツマーケティングは、Webマーケティングにおいても重要なものとして位置づけられています。コンテンツの良し悪しは企業の信頼度やブランドイメージにもつながるため、ユーザーの目線に立ち、内容や見やすさ、使い勝手のよさを意識して取り組むことが大切です。

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