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Insight

Web制作のさまざまな情報をご紹介

コーポレートサイトのWebデザイントレンド

コーポレートサイトは自社の「顔」であり、制作・リニューアルの際には、戦略的に訪問者の印象に残るデザイン・設計をすることが重要です。

本記事ではコーポレートサイトの定義から2021年〜2022年のWebデザインのトレンド、また、最先端のトレンドをコーポレートサイトのWebデザインに取り入れるために役立つ手法を紹介します。コーポレートサイト制作会社の選び方についても解説するので、Web担当者は、ぜひ参考にしてください。

1.コーポレートサイトとは何か?

まず、コーポレートサイトの定義やその役割、掲載する要素やコーポレートサイトを制作するメリットを押さえておきましょう。

コーポレートサイトとは、自社の企業情報をユーザーに伝えるサイトを意味します。広報やマーケティングなどの役割を果たすために、取引先や株主、顧客など自社に関心を持つ全てのステークホルダーに向けて企業情報を公開し、コミュニケーションをとることがコーポレートサイトの主な目的です。

主に、自社の概要やニュース、製品・サービスなどの紹介などを掲載します。コーポレートサイトを公開するメリットは、自社の信頼度の向上や、ビジネスや人材獲得のチャンスを確保しやすくなることです。

2.2021年・2022年のコーポレートサイトのトレンド

Webデザインのトレンドは移り変わりが激しいため、数年先のトレンドまで考慮して取り入れる必要があります。そのポイントについて解説していきます。

2-1.コンセプト・CIの訴求

ユーザーに伝えたいコンセプトやCI(コーポレートアイデンティティー)をしっかり定義したうえで、それらをしっかりとWebサイトで訴求しましょう。CIは以下の主に3要素で成り立っていると言われています。

  • 企業理念・ビジョン
  • ビジュアル(ロゴ・デザインレギュレーションなど)
  • 社員の行動

シンボルやロゴ、各種デザインは企業の理念やビジョン、行動指針を視覚化したものであり、時流の変化に左右されることのない普遍性と独自性を持っていることが重要です。それらは企業活動のコアとして企業と顧客、社会をつなぐ重要な役割を果たします。

また、昨今ではサステナブルな取り組みなど企業の社会貢献をコーポレートサイトでアピールし、それをブランディングにつなげていくことも重要です。

コンセプト・CIの訴求性

2-2.最新技術を駆使したデザイン

Webデザインのトレンドはめまぐるしく変化するものです。その背景にはインターネット高速化やスマホなどデバイスの変化、Web技術や言語のスピーディーな進化があります。それに伴い、以前は実現できなかったWebデザインが登場し、新しいトレンドとなってきます。

コーポレートサイトを制作する際も、必要に応じて最新技術を駆使した演出効果、動画など様々なコンテンツを活用することが望ましいでしょう。

2-3.モバイル対応が加速

2021年~2022年のコーポレートサイトデザインのトレンドでは、レスポンシブ・フルスクリーンに対応した表示や文字を少なくしたシンプルなデザインが共通しています。スマートフォンの新製品が頻繁にリリースされることもWebデザインのトレンドが急激に変化する理由の1つです。

ドイツのSEOツール提供会社シストリックス(SISTRIX)の調査によると、日本ではWebサイトに検索流入するユーザーの約75%がモバイル端末からだそうです。よって、現代においてはコーポレートサイトのWebデザインもモバイルに最適化することは必須と言えます。

3.トレンドを押さえたコーポレートサイト制作時に使えるテクニック例

ここで紹介するテクニックを取り入れることによって、トレンドを押さえたWebデザインのコーポレートサイトを実現しやすくなります。ただし、各テクニックは業種や目的によって雰囲気が合うもの、合わないものがあるため、Web制作会社と相談しながら選ぶとよいでしょう。

3-1.3Dデザイン

3Dモデリングの進化により、Webデザインにおいても3Dデザインが活用されるようになりました。2021年は3Dアニメーションが大流行し、2022年もさらに注目されています。特に、2Dイラストに3D技術やアニメーションを組み合わせたWebデザインなども効果的です。

3-2.CGデザイン

本格的で高品質のCGをコーポレートサイトに使うことによってブランドや技術力をアピールでき、プロフェッショナルで信頼できる印象を与えます。そこから他社のコーポレートサイトとの差別化も可能です。

Webサイトにおいては比較的シンプルなCGでも効果を発揮します。CGで短いアニメーションや抽象的なイメージを入れることで洗練されたイメージを訴求することも可能です。

3-3.動画コンテンツ

文章や静止画だけでは表現しにくい情報を伝える手段として動画は大変、優れています。従来のWebサイトにも動画コンテンツが活用されてきました。特に2021年以降は、コーポレートサイトのファーストビューに動画を活用するケースが増えています。

マーケティングに動画を使用する流れも加速しており、コーポレートサイトにおいても動画の活用が定番化することでしょう。

3-4.パララックス・アニメーション

パララックスとは「視差」を意味します。パララックス・アニメーションとは、Webサイトのデザインを構成する文章・背景・イラスト・写真などの要素をそれぞれ違った速さで動かしたり、拡大縮小・回転・フェードなどで視差効果を演出したりする手法です。

2021年以降はアニメーションを使った複雑な動きがトレンドになっています。ただし、パララックス・アニメーションを多用しすぎてページ読み込みが遅くならないように注意しましょう。

3-5.ニューモーフィズム

Webサイトのデザイン要素にドロップシャドウをかけることによって凸凹したビジュアル効果を出す手法がニューモーフィズムです。以前からの定番であるマテリアルデザインやフラットデザインにリアルな質感を持つスキューモーフィズムを組み合わせて新解釈し、さらなるリアリティの表現が実現しました。

3-6.ダークモード

背景色にダークカラー、文字やオブジェクト・パーツなどにライトカラーを使用する手法がダークモードです。YouTubeやInstagram、Twitter、iOSやmacOSなどに多くテーマとして登場したため、トレンド化したとみられます。

白い背景色よりも高級感がある、目が疲れにくい、モバイル端末のバッテリー消耗を抑えるといったメリットがあるため、ユーザーに歓迎されるデザインででもあります。

3-7.グリッドデザイン

要素をグリッドで区切ったり、グリッドそのものを強調したりしてデザイン要素とする手法がグリッドデザインです。メリハリが強調され、洗練された、かっこいい印象を与えられます。

3-8.ブロークングリッドレイアウト

オブジェクト・パーツをわざとグリッドから外したり重ねたりして不規則・非対称に配置し、変化をつける手法がブロークングリッドレイアウト(非対称レイアウト)です。

ただし、オブジェクト・パーツを無秩序に配置すればよいというわけではありません。オリジナリティを前面に出しながらユーザーの関心を引き付けやすいことがブロークングリッドレイアウトのメリットです。

3-9.その他のテクニック例

その他、以下のようなテクニックが2021年~2022年のトレンドと言われています。

  • レトロフューチャースタイル
  • モノクロデザイン
  • ミニマリズム
  • レトロフューチャースタイル
  • モノクロデザイン
  • アブストラクト・アート(抽象画):
    抽象的な図形を使用し、自由な構図や配色で表現する手法。アメリカなど海外でトレンドとして注目されている。
  • 2Dの漫画風イラスト
  • リアルなオブジェクト
  • ブルータリズム
  • ハイテクなSF風デザイン
  • サイケデリックカラー
  • アイソメトリック(等角投影法):
    オブジェクトを斜め上から見下ろすようにイラスト化する手法

複数の手法を組み合わせて使用すると、さらにクオリティやオリジナリティが高まる場合があります。

ただし、やり過ぎると逆効果になりますので、本来の目的を見据えたうえで、どのような手法を採用していくのが効果的かを検討していくことが重要です。

トレンドを押さえたコーポレートサイト制作時に使えるテクニック例

4.コーポレートサイト制作に必要な専門家とは?

目的を叶えるトレンドに沿ったコーポレートサイトを制作するために必要な専門家は以下の通りです。

  • プロデューサー/プロジェクトマネージャー
  • ディレクター
  • Webデザイナー
  • マークアップエンジニア/コーダー
  • カメラマン/イラストレーター/コピーライター

各専門家の作業内容について以下で解説します。

4-1.プロデューサー/プロジェクトマネージャー

プロデューサーはプロジェクト初期段階から顧客への提案やコンサルティング業務、要件定義を担う役割になります。また、大規模プロジェクトではプロジェクト全般の総監督とも言うべきプロジェクトマネージャーが総指揮をとっていきます。

4-2.ディレクター

ディレクター(Webディレクター)は、クライアントと製作陣の調整役となり、方針・計画に沿って進行管理を行う立場です。

具体的には、クライアントの要望をヒアリングしてコーポレートサイト制作の目的やターゲットを絞り込んだり、課題を発見したり、Webマーケティングの知識経験をもとにトレンドに合ったアピール方法を提案したりします。また、UI/UXなどの設計面を担うことも一般的です。

4-3.Webデザイナー

Webデザイナーはコーポレートサイトのワイヤーフレームやデザインカンプ、カラースキームやロゴ、バナーなどのグラフィックを制作する専門家です。

なかでもUI/UXデザイナーは、ユーザーニーズのリサーチからユーザーに見やすく使いやすいWebデザインの考案・制作までを担当します。Webデザイナーのスキルにはデザインの企画・制作スキルはもちろん、社内外の関係者に企画をプレゼンするスキルも必要です。

4-4.マークアップエンジニア/コーダー

Webデザイナーが企画したデザイン・視覚機能をコーポレートサイトに実装するためのコーディングを行う専門家がマークアップエンジニア/コーダーで、HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を使いこなすスキルが求められます。小規模サイト制作ではWebデザイナーがコーダーを兼ねるケースもあります。

より高度なシステム開発や大規模サイト制作の場合は、Webエンジニア、システムエンジニアという役割が必要になります。

4-5.カメラマン/イラストレーター/コピーライター

カメラマンはコーポレートサイトに掲載する写真を撮影・編集する専門家です。高品質の写真はコーポレートサイトの印象に大きな影響を与えます。

イラストレーターはイラストを、コピーライターは各コンテンツのキャッチコピーからコラムや記事などテキストコンテンツを制作する専門家です。ライターが業界やクライアントの取材をするケースもあります。

コーポレートサイト制作に必要な専門家とは?

5.コーポレートサイト制作会社を選ぶコツ

コーポレートサイト制作会社の得意分野や対応してもらえる範囲は会社によって異なるため、自社の目的に合った制作会社を選びましょう。数あるコーポレートサイト制作会社を選ぶ時の主なチェックポイントは「実績」「担当者の対応」「ハイレベルの専門家が在籍しているか」です。以下で各チェックポイントについて解説します。

5-1.実績をチェックする

まずは、コーポレートサイト制作会社の実績をチェックしましょう。選ぶ基準としては、「自社と同業種のコーポレートサイトを制作した実績があるか」などが挙げられます。

ユーザーに好まれるWebデザインは業種によっても異なるからです。また、Webデザインなどで受賞経験があるかをチェックすれば、コーポレートサイト制作会社のスキルレベルを把握できます。

5-2.担当者の対応

どんなに優れたコーポレートサイトを企画しても、実際に制作してくれるコーポレートサイト制作会社に企画意図が正しく伝わらなければ、予想とは異なるものが出来上がってしまいます。それを防止するために重要なことが担当者との綿密な打ち合わせです。

コーポレートサイト制作の準備段階から担当者が丁寧なヒアリングしてくれるかどうか、コーポレートサイトにおける戦略策定などのコンサルティングやリリース後の運用サポートをしてくれるかも、よく確認しましょう。

5-3.ハイレベルの専門家が在籍しているか

優れたコーポレートサイトを制作するには各分野においてハイレベルの専門家が必要ですが、必ずしも制作会社が全分野の専門家を抱えているわけではなく、外注するケースもあります。

そこで、社内にハイレベルのWebデザイナー、エンジニア、カメラマンやイラストレーター、コピーライターやライターなどのコンテンツ制作に関する専門家がそろっているかどうかが時間的・金銭的コストパフォーマンスに影響を及ぼすのです。

各専門家が社内で連携しつつワンストップでサイト制作が可能な制作会社に依頼すれば、コーポレートサイト制作がスムーズに進行しやすくなります。

上記を踏まえ、トレンドに敏感な担当者やWebデザイナーがいる制作会社に依頼すれば、さらに、最先端のWebデザインを取り入れたコーポレートサイトになるでしょう。

6.まとめ

ユーザーに強い印象を残すコーポレートサイトを制作するには、制作工程の各分野において、ハイレベルの専門家が必要です。幅広い分野の専門家が在籍しているコーポレートサイト制作会社に依頼すれば、社内で連携しながらワンストップで効率よく制作できるため、時間的・金銭的コストの削減につながります。

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大規模コーポレートサイトからサービスサイトやサテライトサイトまで、アートディレクションと情報アーキテクチャ設計を融合した、クリエイティブで訴求力の高いサイトを構築します。また、フロントエンドのみならずバックエンドのシステム構築、デジタルマーケティング支援までを総合的に提供しています。

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