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Web制作のさまざまな情報をご紹介

効果が出るコーポレートサイトの作成手順10工程と制作会社の選び方

インターネット上で自社の顔となるコーポレートサイトは、掲載する要素やWebデザインなどを吟味したうえで、メインユーザーにとって使いやすいようにクオリティを重視して作成する必要があります。本記事ではコーポレートサイトの定義から作成手順、制作会社の選び方まで詳しく解説します。コーポレートサイトの作成やリニューアルを検討しているWeb担当者は、ぜひ、本記事の内容を参考にしてください。

1.コーポレートサイトの定義や役割

Webマーケティングにおけるコーポレートサイト(またはコーポレートウェブサイト)とは、インターネット上で企業の自己紹介と強みなどを明確にアピールすることを目的にするWebサイトです。コーポレートサイトには企業情報やサービス情報など、ターゲットに向けて企業を特徴づける情報を掲載します。サービス情報は別ドメインにてサービスサイトとして別サイト化することも少なくありません。ターゲットは取引先候補となる企業や一般顧客および株主、求人応募者候補など、自社に関心を持つ全てのステークホルダーとなります。

ここでは、詳細なサービス情報などを含まないコーポレートサイトを中心にお話したいと思います。
コーポレートサイトに記載する主な企業情報とは「会社概要」「経営理念」「事業内容」「IR情報」「プレスリリース」などです。くわえて、自社の持つストーリーや取り組み、ビジョンなど、企業ブランドを形成する内容もコーポレートサイトで伝えることができます。

2.コーポレートサイトを作成する3つのメリット

コーポレートサイトのメリットは、自社に関心を持つユーザーが求める情報を提供したり、自社がターゲットに向けて発信したい情報を提供したりすることによって、自社と関係する全ての相手とのコミュニケーションを円滑にできることです。コーポレートサイトで実現できる具体的なメリットとしては「自社ブランディング」「信頼度の向上」「新規ビジネス創出・人材獲得」などがあります。各メリットについて以下で解説します。

2-1.自社ブランディングに役立つ

コーポレートサイトでは自社に関する情報を端的に掲載できるため、うまく活用すれば自社の効果的なPRが可能です。例えば、「どのようなものを販売しているのか」「どのような取り組みを実施しているのか」「自社の強みや特徴」などを取引先や顧客およびその候補に向けて発信すれば、同業他社との差別化や企業ブランディングに役立ちます。かつ、ファンの獲得やロイヤリティ向上もコーポレートサイトに期待できる要素です。

2-2.情報開示により信頼度を高められる

インターネット上ではコーポレートサイトが自社の顔としての役割を果たします。しっかりと整備されたコーポレートサイトを提供することによって、自社の存在や最新情報などをユーザーに伝えられ、信頼度獲得につながるのです。

自社の存在を知ってもらう機会は多彩にあるため、自社に興味を持ってくれたターゲットユーザーがアクセスした際に、その目的に応じて魅力的にPRできるコーポレートサイトを戦略的に構築することで、情報発信に積極的だという信頼感を訴求することが可能になります。

2-3.新規ビジネス創出・人材獲得につながる

コーポレートサイトを充実させれば新たなビジネスや求人応募などにつながる可能性があります。逆に、アクセスしても魅力的なコーポレートサイトでなければ自社への関心を失いかねず、機会損失になりかねないでしょう。

コーポレートサイトでは自社に関する情報を具体的にわかりやすく伝えられるため、新たな取引先や顧客、求職者との接点になり得るのです。例えば、コーポレートサイトに自社の業務内容や事例、製品・特長などを掲載すれば新たな取引につながる可能性があります。また、求人メディアや採用サイトなどで自社に関心を持った応募者が詳細情報を求めて、コーポレートサイトを確認するのは一般的だと言って良いでしょう。

新規ビジネス創出・人材獲得につながる

3.効果の出るコーポレートサイトを作成する10の手順

効果を出せるコーポレートサイトを制作するためには、事前準備から制作工程までの手順を理解しておくことが非常に重要です。以下でコーポレートサイト制作の準備から制作までの10ステップについて解説します。

3-1.既存サイトの分析と市場調査

既存のコーポレートサイトがある場合は、「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールを使用してコンテンツ毎のページビュー数やユーザーニーズを把握する必要があります。また、検索エンジンでのキーワード分析やユーザーアンケート、インタビュー、SNS経由でのニーズ、競合他社との比較など市場調査も実施しましょう。さらに、ユーザーが求める情報をわかりやすく提供するサイト設計になっているかどうかも検討します。

3-2.コーポレートサイトの目的とターゲットを絞り込む

コーポレートサイトにはさまざまな情報を盛り込むことができます。ただし、膨大な情報を詰め込むだけでは、ユーザーが知りたい情報を見つけにくくなり、逆効果です。

まずは、コーポレートサイトで情報発信する目的を明らかにし、目的に応じて情報を届けたい「ターゲット層」と、伝えたい「メッセージ」を絞り込む必要があります。コーポレートサイトを訪問するユーザーは新規顧客や既存顧客、求人応募者など多岐にわたるため、ターゲット層毎に明確な導線、コンテンツ計画を検討し、誰にとってもわかりやすい内容とニーズにマッチしたものでなければなりません。

3-3.掲載すべき情報を洗い出す

コーポレートサイトの目的とターゲットユーザー層を絞り込んだら、次は、目的達成に必要な情報やアピールポイントの高い情報を精査し、掲載すべき情報を洗い出しましょう。

掲載する情報の優先順位はケースバイケースですが、一般的には次の3点を意識して掲載すべき情報を絞り込みます。

  • ターゲットが求めている情報
  • 自社ならではの特長や強み
  • 外からは見えにくい社内での取り組みなどを伝えられる情報

3-4.サイトマップとコンテンツマップを作成する

サイトマップによりコーポレートサイトに掲載するコンテンツの階層を検討していきます。コンテンツボリュームの大小やテーマ性により、大分類→中分類→小分類を第2階層→第3界層、第4階層、と必要に応じて階層化していきます。

そのサイトマップにどのような情報を掲載していくかをコンテンツマップに展開し、詳細に計画していきます。この段階で、ページ毎のコンテンツはユーザーニーズを満たしているか、ボリュームは適正か、などを検討していく必要があります。

それらが精査されてはじめて、ページ毎の設計図とも言うべきワイヤーフレームにより、ナビゲーション設計、コンテンツの配置やボリュームを定義していきます。

3-5.デザインを企画・設計する

上述の市場調査や情報設計に基づき、掲載する情報の優先順位を意識しながらコーポレートサイトのデザインを企画していきます。

Webサイトにおけるデザインとは、メニューやコンテンツの配置、文字フォントやサイズなどです。Webデザインは単に色や画像などビジュアルイメージだけでなく、ユーザーの目に触れるもの全てを意味します。

Webデザインを制作する際に最も重要な点はUI(ユーザーインターフェース)を高めることです。ターゲット層のニーズや使いやすさをしっかりと想定したうえでWebデザインを設計する必要があります。ユーザーが求める情報が見つけやすいWebデザインや、視認性が高くスムーズに読めるWebデザインが自社への好感度を上げるのです。

たとえば、若い女性がターゲットであれば色使いやフォント、画像やイラスト、別のページに遷移するボタンなどを可愛らしいものにすると、親近感を持ってもらえるでしょう。また、視力にトラブルが出てくるシニアがターゲットの場合はフォント種類・サイズ・太さを工夫して見やすい表示にし、楽に読めるようにすることがUIを高めます。また、コンテンツ配置の優先順位もメインターゲットのニーズに合わせましょう。

3-6.コンテンツを制作する

コーポレートサイトのコンテンツにはテキスト(コピーやコラムなどの文章)、写真・動画やグラフィックなどがあります。コピーライターやライター、カメラマンやWebデザイナーなど各分野の専門家が、企画に沿って各コンテンツを制作していきます。

3-8.Webサイトの構築方法を選ぶ

コーポレートサイトを自社で作成する場合は、全てゼロから作成する「フルスクラッチ」や「CMS」(コンテンツ・マネジメント・システム)で作成する方法があります。

HTMLの知識がない方でもWebサイトの新規開設や情報更新が簡易にできるシステムのことを、「CMS(Contents Management System)」といいます。オープンソースと呼ばれる無料公開ソフトから、何百万以上するパッケージまで無数のCMSが存在しています。その規模や用途、関係する部署数や担当者数などにより、その選択肢が分かれてきます。

3-9.システム実装・コーディングを行う

Webサイトを稼働させるシステム実装を行います。また、UIに関するコーディングも実施しなければなりません。これは、Webサイトが設計通りに表示されるようにコンピューター言語を記述していく作業です。この実装は技術力が求められる部分で、制作会社によって成果物に差がつく部分でもあります。

3-10.テスト・正式リリース

作成したコーポレートサイトのファイルをインターネット上にアップロードし、企画した通りに動作するかのテストを実施します。テスト後は必要に応じて不具合などの修正が必要です。ここまでの工程を経て、コーポレートサイトを正式にリリースします。

デザインを企画・設計する

4.コーポレートサイト制作で意識したいポイント

コーポレートサイトを制作する際に意識すべきポイントは以下の通りです。

  • CI(コーポレートアイデンティティ)の整理
  • マルチデバイス対応
  • リリース後の保守運用性

各ポイントについて以下で解説します。

4-1.コーポレートアイデンティティを整理する

コーポレートアイデンティティ(CI)とは「自社らしさ」です。CIは企業理念や製品・サービスの個性から企業のテーマカラーなどビジュアルの特徴、社員の行動指針まで多岐にわたります。なかでも、言語化したCIをビジュアル化したものをVI(ビジュアルアイデンティティ)といいます。

コーポレートサイトを制作する際はCIを整理し、自社の魅力を十分に表現できるVIになるように意識しましょう。

4-2.マルチデバイス対応を意識する

コーポレートサイトを訪れるユーザーのインターネット環境はスマートフォン、タブレット、パソコンなどさまざまであり、ディスプレイのサイズが異なります。コーポレートサイトを制作する際は、どのような環境やディスプレイからアクセスしても快適に閲覧できる対応を意識しなければなりません。そこで重要なことが、マルチデバイスに対応して快適に閲覧できる表示に自動調整するレスポンシブWebデザインの採用です。

マルチデバイス対応はアクセスビリティを高めます。どのような環境や属性の人でも快適にWebサイトを利用できるようにすることで離脱を防ぎ、ユーザーとの関係強化につながります。

4-3.リリース後の保守運用性にも気を配る

コーポレートサイトは自社の企業情報を公式に伝えるものであるため、記載内容に変更が生じた場合はただちに更新しなければなりません。また、社内の動きや新しい取り組みなどを随時掲載していくことによって、活気のある企業というイメージを高めることができます。そのため、リリース後も手軽に修正や更新ができるようなコーポレートサイトを制作しておくことが重要です。

5.コーポレートサイト作成を外部に依頼する際の制作会社の選び方

コーポレートサイト制作を制作会社に依頼する場合、制作会社選びにおいて注意すべきことが3つあります。

まず、見積書や提案書の内容に納得がいくかどうかです。自分だけで判断するのではなく、社内各部署や上長にも制作会社の出した見積書や提案書を確認してもらいましょう。

次に、制作会社の実績や得意分野が自社の目的や業界と一致するかもチェックする必要があります。

最後に、制作会社の担当者がきめ細かい打ち合わせを行うかどうかは最も重要です。こちらのニーズを丁寧にヒアリングしたうえで、Webマーケティングを含む豊富な知識経験から有意義な提案を行う制作会社を選びましょう。

6.まとめ

コーポレートサイトの作成手順としては既存サイトの分析・市場調査からシステム実装・コーディング、テストと正式リリースまで多くのステップがあります。各工程で高い専門スキルが要求されるため、プロに外注各分野で豊富な知識と経験を持つ専門家が在籍している制作会社に依頼するほうが、効果につながるコーポレートサイトに仕上がるケースがほとんどです。ただし、制作会社選びにはコツがあります。自社の業種に合った実績を持ち、担当者が綿密な打ち合わせを行う制作会社を選ぶことが大切です。

Web制作

大規模コーポレートサイトからサービスサイトやサテライトサイトまで、アートディレクションと情報アーキテクチャ設計を融合した、クリエイティブで訴求力の高いサイトを構築します。また、フロントエンドのみならずバックエンドのシステム構築、デジタルマーケティング支援までを総合的に提供しています。

コーポレートサイト制作

ターゲットユーザーすべてを見据え、競合他社を圧倒する企業・サービスのブランディング確立を目的としたコーポレートサイトを制作します。

サービスサイト制作

Webマーケティングの視点で製品・サービスの訴求ポイントを抽出した上で可視化し、ブランド価値向上やCVにつなげる戦略的なサービスサイトを制作します。