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大学サイトリニューアルの進め方|受験生に届く情報設計と長期運用に耐える作り方

「大学サイトのリニューアルを任されたが、何から手を付ければよいのかわからない」と悩んでいませんか。学部・部署ごとに増築を重ねてページ数が膨大になり、更新体制も分散した大学サイトは、一般的な企業サイトとは比べものにならないほど関係者が多く、進め方を誤ると学内調整だけで疲弊してしまいます。しかし、教育機関特有の課題を正しく理解し、正しい順序で進めれば、受験生に届き、長く運用に耐えるサイトは必ず実現できます。本記事では、大学・学校法人の広報・入試広報・情報システムのご担当者に向けて、受験生ファーストの情報設計、CMS選定と全学的な運用体制、耐久性のあるデザイン、段階的な進め方までを、Web制作の実例とともに解説します。

大学サイトリニューアルが難しい理由――教育機関特有の3つの課題

大学サイトリニューアルが一般企業のサイトリニューアルより格段に難しいのは、担当者の力量の問題ではなく、「ステークホルダーの多様さ」「ページ数の膨大さ」「更新体制の分散」という3つの構造的な課題が絡み合っているからです。まずこの構造を正しく認識することが、プロジェクト全体の設計図を描く出発点になります。逆にいえば、この3つを最初に整理しないまま「デザインを新しくしたい」という表層的な動機で走り出すと、学内の合意形成が途中で行き詰まり、リニューアルそのものが頓挫しかねません。

幅広いステークホルダーが同居する大学サイト

大学サイトには、受験生、保護者、在学生、卒業生、教職員、研究者、企業・メディア、地域社会、留学生といった、目的も知識レベルもまったく異なる読者が同時に訪れます。受験生はオープンキャンパスや学部の学びを知りたい一方、在学生は休講情報やシラバスを探し、企業は産学連携や研究成果を求めています。企業サイトであれば「顧客」と「求職者」の2軸程度に整理できますが、大学サイトではこの多様な読者すべてに応える必要があるため、「誰に向けたサイトなのか」という優先順位づけの議論を避けて通れません。ここを曖昧にしたまま各部署の要望を足し算すると、トップページがリンクの寄せ集めになり、結局誰にも届かないサイトになってしまいます。

大学

増築を重ねて膨れ上がるページ数

大学サイトは、学部・大学院・研究所・附属機関・図書館・キャリアセンターなどがそれぞれコンテンツを作り続けるため、気づけば数千ページから数万ページ規模に膨れ上がっていることが珍しくありません。長年の増築の結果、同じテーマのページが複数の階層に重複して存在したり、更新が止まったまま放置されたページが検索結果に表示されたりと、情報の迷子が発生しやすくなります。リニューアルでは、この膨大なページの棚卸し(コンテンツインベントリ)を行い、統合・移行・廃止を判断する作業が必要で、これが大学サイトリニューアルの工数を大きく左右します。ページ数の規模感を把握しないまま見積もりや入札仕様書を作ると、後工程で必ず破綻するため、最初に全体像をつかむことが重要です。

学部・部署ごとに分散した更新体制

3つ目の課題が更新体制の分散です。多くの大学では、本学サイトは広報課、学部サイトは各学部の事務室、入試情報は入試広報課と、管理主体がバラバラになっています。その結果、デザインのトーンや情報の粒度がページごとに異なり、大学としてのブランドイメージが統一されません。また、担当者の異動が定期的に発生する教育機関では、属人的な運用ノウハウが引き継がれず、サイトの品質が年々劣化していくという構造的なリスクも抱えています。この課題は「きれいなサイトを作る」だけでは解決せず、後述するCMSの権限設計や運用ガイドラインといった、全学的な運用の仕組みづくりとセットで取り組む必要があります。

大学サイトリニューアルを難しくする3つの構造的課題(ステークホルダーの多様さ・ページ数の膨大さ・更新体制の分散)の整理図

上の図のように、3つの課題は独立して存在するのではなく互いに影響し合っています。だからこそ大学サイトリニューアルは、デザイン刷新の単発プロジェクトではなく、情報設計・CMS・運用体制を一体で見直す全学的な取り組みとして計画することが成功の前提条件になるのです。

受験生ファーストの情報設計から始める大学サイトリニューアル

多様なステークホルダーを前にして最初に決めるべきことは、「本学サイトの最優先ターゲットは受験生である」と学内で合意することです。もちろん在学生や卒業生向けの情報も欠かせませんが、大学の経営課題である志願者獲得に直結するのは受験生向けサイトとしての機能であり、ここを軸に情報設計を組み立てることで、優先順位の議論が一気に前へ進みます。

なぜ「受験生向けサイト」の視点を最優先するのか

18歳人口の減少により、大学間の志願者獲得競争は年々厳しくなっています。今の受験生は紙の大学案内よりも先に、スマートフォンで大学サイトを見て第一印象を決める世代です。オープンキャンパスの申し込みも、学部の学びの理解も、出願手続きも、その多くがWeb上で完結します。つまり大学サイトは、受験生にとって「最初のキャンパス見学の場」であり、大学にとってはもっとも影響力の大きい入試広報メディアなのです。ここで情報が探しにくかったり、スマートフォンで読みにくかったりすれば、受験生は比較検討の候補から静かに外していきます。だからこそ、教職員の目線や学内の組織構造ではなく、受験生の目線でサイト構造を再設計することが、大学サイトリニューアルの最初の一歩になります。

受験生の行動から逆算するサイト構造の作り方

具体的な情報設計では、「学部・学科を知る→学びとキャンパスライフを具体的にイメージする→オープンキャンパスに参加する→入試情報を確認して出願する」という受験生の行動プロセス(カスタマージャーニー)を描き、各段階で必要な情報への動線を設計します。重要なのは、組織図をそのままサイトマップにしないことです。たとえば、学内の部署構成に沿って「教務課からのお知らせ」「入試課からのお知らせ」とページを分けている私立大学があるとします。しかし受験生には部署の区別など関係なく、知りたいのは「この大学で何が学べて、どんな入試方式があるのか」だけです。利用者の関心を起点にメニューやカテゴリを再編することこそが、情報設計の本質といえます。あわせて、トップページや学部ページには、偏差値や設備のスペックだけでなく、在学生の姿や学びのストーリーが伝わるコンテンツを計画的に配置し、「この大学で学ぶ自分」を想像してもらう仕掛けが求められます。

オウンドメディアと本体サイトを統合して発信力を高める

近年は、多くの大学が受験生向けのオウンドメディア(記事メディア)を運営していますが、本体サイトと別々に育てた結果、発信がバラバラになって相乗効果が生まれないという悩みもよく聞かれます。リニューアルは、こうした分散したメディアを本体サイトへ統合・連携させ、記事コンテンツから学部ページや入試情報へ受験生を導く動線を作り直す絶好の機会です。

【受験生獲得を軸に、コンテンツとオウンドメディアを再設計した大学サイトリニューアル事例】

クライマークスでは、ある総合大学のコーポレートサイトリニューアルにおいて、企画・制作を担当しました。プロジェクトでは、受験生獲得を重要な目的の一つに据え、トップページや学部ページを中心に、大学の魅力がより伝わるコンテンツ設計・デザインへと刷新。

あわせて、大学が運営するオウンドメディアについても強化・統合を行い、サイト全体の情報発信を一体的に見直しました。特に重視したのは、最優先ターゲットである受験生を明確にしたうえで、本体サイトとオウンドメディアそれぞれの役割や導線を整理することです。その結果、個々のコンテンツを充実させるだけでなく、大学として何を、誰に、どのように伝えるのかという情報発信の軸が通ったサイトへと再構築しています。

大学サイトのリニューアルでは、まず「誰に届けるのか」を明確にし、そのターゲットに必要な情報や体験からサイト全体を設計していくことが重要と考えます。

大学サイトのCMS選定と全学的な運用体制づくり

情報設計と並ぶもう一つの柱が、大学サイトのCMS(コンテンツ管理システム)選定と、それを使いこなす全学的な運用体制の構築です。CMSは、機能の多さやライセンス費用だけで選ぶべきではありません。「分散した更新体制を、統制を保ったまま機能させられるか」という観点で選定する必要があります。どれほど高機能なCMSでも、学内の運用実態に合わなければ使われなくなり、リニューアル前と同じ属人運用に逆戻りしてしまうからです。

大学サイトのCMSに求められる5つの条件

大学サイトのCMSを選定する際に確認したい条件は、大きく5つあります。第一に、部署・学部ごとに編集範囲を制限できる権限管理機能。第二に、担当者が作成した記事を広報課が確認してから公開できる承認ワークフロー。第三に、専門知識がない職員でもデザインを崩さずに更新できる入力しやすい編集画面とテンプレート機構。第四に、教育機関として重要度が高いセキュリティと安定性。第五に、数千ページ規模でも破綻しない大規模サイトへの対応力です。国内の大学サイトでは、静的出力によりセキュリティ面の堅牢性を確保しやすいMovable Typeや、直感的な編集操作に強みを持つConcrete CMS(旧Concrete5)、圧倒的な普及率を誇るWordPressなどが採用されてきましたが、どれが正解というものではありません。自学の運用体制・セキュリティポリシー・ページ規模に照らして評価することが大切です。実際、クライマークスが制作した前述の総合大学の本体サイトではMovable Typeを採用し、導入によって運用負荷の軽減と更新性の向上を実現しています。CMS導入の目的が「導入すること」ではなく運用負荷の軽減と更新性の向上にあることを示す好例といえるでしょう。

分散更新を機能させる権限設計と承認フロー

CMSを入れただけでは、分散した更新体制の課題は解決しません。重要なのは、「誰が・どのページを・どこまで編集でき、誰が承認して公開するのか」という運用ルールをCMSの権限設計に落とし込むことです。たとえば、全学共通のニュースやトップページは広報課が管理し、学部のお知らせは各学部の担当者が入力、ただし公開前には広報課または学部広報委員の承認を経る、といった役割分担を明文化します。こうした体制を作ることで、現場の更新スピードと、大学全体としてのブランド統制を両立できます。

大学サイトの全学的なCMS運用体制の例。広報課をハブに、各学部・部署の担当者が権限管理と承認フローのもとで分散更新する構造図

上の図は、広報課をハブとした全学的なCMS運用体制のイメージです。各学部・部署の担当者が自分の管轄範囲を更新し、承認フローを通って公開される流れを作れば、更新の分散はむしろ「現場発の情報がタイムリーに集まる強み」へと転換できます。

ガイドラインと研修で「作って終わり」を防ぐ

もう一つ忘れてはならないのが、運用ガイドラインの整備と担当者研修です。教育機関では数年ごとの人事異動が避けられないため、写真のトーン、文章の表記ルール、バナー作成の基準、ページ作成の手順などを文書化し、担当者が交代しても品質が維持される仕組みを作っておく必要があります。リニューアルを担当するWeb制作会社を選ぶ際も、構築だけでなく、ガイドライン策定や公開後の運用サポートまで対応できるかを確認しておくと、長期的な安心につながります。

長期運用に耐える大学サイトのデザイン――「耐久性」という発想

デザインで目指すべき方向は明快です。大学サイトリニューアルのゴールは、公開日に一番美しいデザインではなく、5年後、10年後も崩れずに使い続けられる「耐久性の高いデザイン」です。大学サイトは公開がゴールではなく、そこから何百人もの手で更新され続けます。だからこそ、更新されることを前提に設計されていないデザインは、どれほど見栄えが良くても大学サイトには不向きなのです。

公開直後が「最高点」になるデザインの落とし穴

よくある失敗は、プロのデザイナーが作り込んだ完璧なビジュアルのままローンチしたものの、運用が始まると崩れていくパターンです。トップページに想定外の長さのお知らせタイトルが入る、学部の担当者が撮影したスナップ写真がプロの写真と混在する、バナーが少しずつ増えて整然としたレイアウトが乱れる――。こうした小さな綻びが積み重なり、2〜3年後には「リニューアルしたはずなのに古びて見える」状態に陥ってしまいます。原因はデザイナーの技量ではなく、「運用で何が起こるか」を織り込まずに画面を設計したことにあります。更新頻度が高く、更新者が多い大学サイトでは、この落とし穴の影響がとりわけ大きくなります。

CMSのレイアウトパターンから逆算する画面設計

では、耐久性の高いデザインはどう作るのでしょうか。鍵は、デザインカンプを描く前に、CMSで運用されるレイアウトパターンを計画することです。見出し・本文・画像・表・リンクといった要素の組み合わせパターンをあらかじめ設計し、どの担当者がどんなコンテンツを流し込んでも一定の見た目が保たれる「器」を作る。写真は枚数や縦横比のルールを決め、多少質の異なる写真が入っても魅力的に見える枠組みを用意する。こうした運用から逆算した設計こそ、長期運用に耐える大学サイトの土台になります。

【運用を重ねても品質を保てる、堅牢な設計を重視した私立大学サイトリニューアル事例】

クライマークスでは、ある私立大学のコーポレートサイトリニューアルにおいて、企画・デザイン制作を担当しました。プロジェクトでは、長期的な運用を見据え、シンプルで堅牢なサイト基盤を構築することを重視。

CMSでの更新を前提に、あらかじめレイアウトパターンを整理・設計することで、担当者による日々の運用が続いても、ページ全体の品質や統一感が損なわれにくい構造を目指しました。また、過度な装飾に頼るのではなく、写真やコンテンツそのものが引き立つシンプルなデザインとすることで、大学らしい品位を保ちながら、継続的な情報発信にも対応できるサイトへと刷新しています。

大学サイトでは、公開時の見栄えだけでなく、更新やコンテンツ追加を重ねてもデザイン品質を維持できることが重要です。運用を前提とした構造設計そのものが、長く使い続けられるWebサイトにつながると考えます。

ビジュアル訴求と情報更新を両立させるレイアウト

耐久性を重視するといっても、無個性なテンプレートにする必要はありません。たとえば、画面をビジュアルエリアと情報エリアに明確に分割し、「大学の世界観を伝える写真」と「日々更新されるニュース・記事」を共存させるという設計手法があります。クライマークスが制作したある大規模な大学本学サイトでは、左右の画面分割によってイメージによる訴求と記事による情報発信を両立させるレイアウトを採用しました。ブランドを伝える静的な領域と、頻繁に更新される動的な領域を構造的に分けておけば、更新が続いてもビジュアルの世界観は崩れません。「魅せる場所」と「動く場所」を設計段階で切り分けることが、ビジュアル訴求と長期運用を両立させる実践的な答えなのです。

大学ホームページ制作のパートナー選びと入札・プロポーザルへの備え

ここまでの情報設計・CMS・デザインを実現できるかどうかは、パートナーとなるWeb制作会社の選定に大きく左右されます。大学ホームページ制作のパートナーは、「制作費の安さ」や「デザインの見た目」だけで選ぶのではなく、教育機関特有の事情を理解し、戦略から運用まで長期的に伴走できる体制があるかで選ぶべきです。大学サイトは構築して終わりではなく、その後何年も続く運用フェーズこそが本番だからです。

大学サイト制作の実績と支援範囲を見極める

Web制作会社を評価する際は、まず大学・学校法人サイトの制作実績を確認しましょう。企業サイトの実績が豊富でも、大学特有の学内調整、膨大なページの移行、教育機関のセキュリティ要件などへの理解がなければ、プロジェクトは円滑に進みません。あわせて確認したいのが支援範囲の広さです。大学の情報発信は本学サイトだけで完結せず、学部サイト、入試特設サイト、留学生向けの多言語サイトなどが連携して初めて機能します。これらを別々の会社に発注するとデザインやデータの整合性を保つ調整コストが膨らむため、関連サイトを一貫した思想で設計・制作できるパートナーを選ぶことが、結果的に総コストの抑制につながります。

【大学サイトを起点に、学部・入試サイトまで一貫して支援したWebリニューアル事例】

クライマークスでは、ある大規模大学の大学公式サイト全体のリニューアルにおいて、企画・制作を担当しました。トップページでは、ビジュアルによる大学のイメージ訴求と、記事コンテンツによる情報発信を両立するため、画面を左右に分割したレイアウトを採用。

あわせて、CMSにはConcrete CMSを導入し、日々の更新作業を行いやすくすることで、運用負荷の軽減と情報発信のしやすさを両立したサイト構築を行いました。またクライマークスでは、大学サイトの制作に精通したディレクター、ライター、デザイナーなどが連携し、大学公式サイトだけでなく、学部サイト、入試サイト、多言語サイトなども含めて総合的に支援できる体制を整えています。

本事例においても、大学公式サイトを起点として、関連する各種サイトやコンテンツまで一貫した考え方で設計・制作を支援。大学全体の情報発信を継続的に支えるWebパートナーとして取り組んでおります。

入札・プロポーザル形式で発注する場合のポイント

国公立大学や多くの学校法人では、一定金額以上の発注に入札または公募型プロポーザル形式が求められます。ここで重要なのは、価格だけで決まる一般競争入札よりも、企画提案の質と体制を評価するプロポーザル方式のほうが大学サイトリニューアルには適しているケースが多いという点です。サイトリニューアルは仕様を完全に固めきれない創造的な業務であり、金額の安さだけで選定すると、提案力や運用支援力が伴わない結果を招きかねません。プロポーザルを実施する場合は、仕様書・要求水準書に「現状の課題」「リニューアルの目的」「対象範囲とページ規模」「CMS・サーバー要件」「評価基準」を明記し、提案者が的確な企画を立てられる情報を提供することが、良い提案を集める近道です。要件を固める前の段階で、複数のWeb制作会社に情報提供依頼(RFI)や参考見積もりを求め、市場感や技術動向を把握しておく進め方も有効です。なお、費用感は対象範囲やページ数によって数百万円規模から数千万円規模まで幅があるといわれており、単純な相場比較よりも「何をどこまで依頼するか」の定義が先決となります。

発注前の準備が提案の質を決める

入札・プロポーザルのいずれであっても、発注側の準備が提案の質を左右します。現行サイトのページ数やアクセス状況、学内の更新体制、現行CMSの契約状況などを事前に整理し、学内の意思決定プロセス(教授会・理事会・広報委員会など)とスケジュールをすり合わせておくことで、選定後のプロジェクトが格段にスムーズになります。パートナー選びは「業者選定」ではなく、数年間をともに走る仲間選びと捉えることが成功の秘訣です。

学校ホームページリニューアルを成功させる段階的な進め方

最後に、プロジェクト全体の進め方です。数千ページ規模の大学・学校ホームページリニューアルを一度にすべて刷新しようとすると、期間もコストも学内調整も膨大になり、頓挫のリスクが高まります。そこでおすすめしたいのが、優先度の高い領域から段階的にリニューアルしていく「フェーズ分割」の進め方です。全体構想は最初に描きつつ、実行は段階に分けることで、リスクを抑えながら着実に成果を積み上げられます。

現状調査とコンテンツ棚卸しでゴールを定める

最初のフェーズは現状調査と戦略策定です。アクセス解析で「どのページが見られていて、どこで受験生が離脱しているのか」を把握し、全ページの棚卸しで統合・移行・廃止を仕分けます。あわせて、受験生・在学生へのアンケートやヒアリングを行えば、学内の思い込みと利用者の実態のギャップが見えてきます。この調査結果をもとに、「リニューアルで何を達成するのか」という目的とKPI(オープンキャンパス申込数、資料請求数、入試ページ閲覧数など)を定義し、学内で合意します。ここで固めた目的が、その後のあらゆる判断のよりどころになります。

フェーズを分けて本学サイトから順に刷新する

実行フェーズでは、まず大学の顔である本学サイト(トップページと主要導線)を刷新し、次に受験生への影響が大きい学部サイトや入試サイト、その後に研究・社会連携などの周辺領域へと広げていく進め方が現実的です。第1フェーズで新しいデザインシステムとCMS基盤を確立しておけば、以降のフェーズはその共通基盤の上に展開でき、制作効率も統一感も高まります。また、フェーズ分割の際に見落とされがちなのが旧ページから新ページへの移行設計です。膨大な既存ページのURLをどう引き継ぎ、廃止するページからどこへ案内するのかを計画しておかないと、検索経由で訪れた受験生が行き止まりに突き当たってしまいます。コンテンツ移行の作業量はリニューアル全体の工数の中でも大きな割合を占めるため、Web制作会社と分担範囲を早めに取り決めておきましょう。なお、大規模な大学サイトの場合、構想から本学サイト公開までおおむね1年前後かかることも珍しくないといわれるため、入試広報の年間スケジュール(オープンキャンパスや出願時期)から逆算して公開時期を設定することも忘れてはいけません。

大学サイトリニューアルを段階的に進めるロードマップ。現状調査・戦略策定から本学サイト刷新、学部・入試サイト展開、運用改善までの流れ

上の図のように、各フェーズの終わりに成果を確認しながら次へ進む形にすれば、学内への説明もしやすく、途中で方針を修正する柔軟性も確保できます。「一発勝負の大工事」ではなく「計画的な連続改善」として設計することが、学校ホームページリニューアルを成功に導く進め方です。

公開後の効果測定と改善サイクルまでを設計する

リニューアルの真価が問われるのは公開後です。定義したKPIを定期的に測定し、受験生の行動データをもとにコンテンツや導線を改善し続けるサイクルを回しましょう。オープンキャンパス前には特設コンテンツを強化する、出願期には入試情報への動線を太くするなど、入試広報カレンダーと連動した運用計画を立てることで、サイトは年々成果を高める資産に育っていきます。そのためにも、公開後の分析・改善まで伴走してくれるWeb制作会社をパートナーに選び、構築契約と運用支援契約をセットで設計しておくことをおすすめします。

まとめ|大学サイトリニューアルは戦略から始めよう

大学サイトリニューアルの成否は、デザインの良し悪しよりも前に、教育機関特有の課題を踏まえた進め方で決まります。受験生ファーストの情報設計で「誰に届けるか」を定め、全学的な運用体制とセットでCMSを選び、長期運用に耐える耐久性の高いデザインを構え、段階的なロードマップで着実に実行する。18歳人口の減少が続くなか、大学サイトは志願者獲得を左右する最重要メディアであり、着手が1年遅れれば、その分だけ受験生との接点を失い続けることになります。まずは現状調査と課題整理から始めてみてください。弊社ははこれまで多数の大学サイト制作の実績を重ねてまいりました。お困りの際には戦略から一緒に考えるWeb制作会社クライマークスに、お気軽にご相談ください

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