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Journal

クライマークス社員のノウハウを、コラム、ケーススタディ、インタビューなどでご紹介

お客様の声

ディレクション部 ディレクター Y

エクセレントカンパニーを目指す私たちを、サポートしていってほしい

東証一部上場、国内トップクラスの紙専門商社であり、世界有数の紙流通グループでもある日本紙パルプ商事。クライマークスは同社のコーポレートサイトリニューアルを担当、公開後もお付き合いを続けています。
今回、同社広報室広報課のお二人にクライマークスプロジェクトメンバーが座談会形式のインタビューを実施、リニューアル当時を振り返りました。

※座談会はマスクを着用し、ソーシャルディスタンスや換気に十分配慮しました。撮影も可能な限り短時間で行いました。

日本紙パルプ商事株式会社
https://www.kamipa.co.jp/
広報室 広報課
課長:柳澤 寧之さま
係長:石野 陽一さま
クライマークス
プロデューサー:塩田
アートディレクター:曹
ディレクター:石崎

課題・背景変わりつつある自分たちの姿を、社内外にアピールできていなかった

塩田

本日はありがとうございます。弊社CaseStudyコンテンツ(https://www.climarks.com/column/casestudy/20210730.html)にも掲載しましたが、コーポレートサイトリニューアルについて、御社の視点でお話を伺えればと思います。
まずは、リニューアルの背景、課題を改めてお聞かせください。

柳澤

弊社最初のコーポレートサイトは1998年にリリースされ、2000年、2003年、2011年とリニューアルを行ってきました。
私は2015年に広報に異動しました。当時の日本紙パルプ商事グループは、国内向け紙卸売業が事業の中核であることは変わらないものの、社名にある「日本」や「紙」を超えたグローバル展開や環境事業などを本格化させていた時期です。
ですが、業態の変化にタイムリーに対応できず、コーポレートサイトが実態にそぐわなくなっていました。自分たちが変わりつつあることを、社内外にきちんと発信していかなければ。私たち広報は、そう強く思っていたんです。

石野

情報プラットフォームとしての課題もありました。
2011年のリニューアルでCMSが導入され、我々で一部の更新作業はできるようになっていました。しかし、ニュースリリースなど限られた部分だけで、コンテンツ追加や画像の差し替えなどは制作会社の手を借りなければなりませんでした。
新しい挑戦を始めたグループの姿を、質・量ともに自由に発信できない状況だったということ。だから再度リニューアルを実施、コンペを開催することにしたんです。

提案まで提案まで、クライマークスの印象は薄かった?

石野

クライマークスさんへは、私が問い合わせフォームから連絡しました。すぐに塩田さんから返信をいただいた記憶があります。

塩田

そうでしたね。それで初めて訪問させていただいたのですが、そのときの印象ってどうでしたか?

柳澤

「広報戦略の視点とか、この会社は全体感の話をするな」という印象ですね。他社がWebの技術や細かいサイトの仕様の話をとうとうと語っていた印象があり、それとは違うなと。
――ただ、正直なところ、提案をいただくまであまり御社の印象ってないんです。

一同

柳澤

いや、それはいい意味で (笑)。コミュニケーションがすごくすんなりいったから。
ちょうど広報では、サイトリニューアルと並行してグループブランディングの策定も行っていて、私たちもCIやブランディングに意識が向いていたころ。そういう観点で会話もできたし、こちらの要望に対する解釈にも違和感を覚えたことはありませんでした。

石野

私もそう思います。今、当時のメールを見返していたんですが、実際スムーズにいっていたようですね。

日本紙パルプ商事 柳澤さま 石野さま

日本紙パルプ商事 柳澤さま 石野さま

提案資料にないことまで読み取り、表現したデザインがうれしかった

塩田

提案はどうでしたか?それまで印象がなかったわけですが……(笑)。

石野

コンペで印象に残っているのは、デザインを2案提案していただいたことです。
ひとつが既存サイトのアップデートっぽいやつで、紙商社のイメージにはまるもの。
もうひとつがグローバル企業のようなビジュアルを大きく使った、現サイトのようなものでした。
紙業界は業界全体が古く、他社のサイトを見ても硬い表現のものが多い。普通に提案しようとするとデザイン的に勝負したものは持って来づらいはずです。そんな中で、大胆なご提案をいただいたのがうれしかったですね。

確かに僕も、最初は「紙をどう表現するか」という視点でデザインを考えていました。でも、社長の発言などを読んで、考えれば考えるほど「違うな」って。
御社は紙以外のこともやっているし、スローガンに「Paper, and beyond」とある。その「beyond」=未来の方に目を向けるべきだろうと。
同時に、未来があるのは現在、過去があるから。それらはコアコンピタンスを形成しているはずだとも考えました。
それでキービジュアルを、過去を表す創業当時の注文帳から、現在取り組む循環型社会やグローバルのイメージへ、最後にスローガンと共に未来を示す――というストーリーにしたんです。

柳澤

発表のタイミングなどからグループブランディングについては、オリエンでもお話しできなかったんです。私たちが出した仕様もオーソドックスなもの。
でも、クライマークスさんは、オリエンシートなどに書いていない我々の大事にしたいこと、変わっていく姿などを読み取っていただきました。
私たち自身、どこかで「硬い業界だし大胆なクリエイティブはできないかな」という先入観もありました。
そこに、クライマークスさんからグローバル企業のようなデザインが出てきた。「我々がやりたいものを表現するとこうなる、こういう発信をしなければ」と思いましたね。
だから、クライマークスさんにお願いすることにしたんです。

要件定義、構築デザインの意図などを、自信をもって社内に説明できるようになっていった

塩田

構築フェーズに入ってからの印象は?

柳澤

広報としてのあるべき論をベースに、要件定義から開示までリードしていただいたと思います。
我々の目的は変わるグループの姿を内外へきちんと発信すること。単なるWebサイトとしての充実化ではありません。そこはぶらさずプロジェクトを進行していただいたと思います。

石野

並行して進んでいたグループブランドの発表が先送りになり、コーポレートサイトはそれと同時開示の予定だったのでリリースも先送りが続きました。そんな中でも柔軟に対応してもらって、本当に助かりました。

石崎

僕は要件定義から参画しました。曹のデザインなどクライマークスとしてもチャレンジングな提案に「乗って」いただいたので、日本紙パルプ商事のみなさんといっしょにつくっていきたいという想いがすごくありました。
定例会議の討議資料でも、必ず何かを比較、検討するようにするなど「みんなで考える場」をつくることを意識して進めました。例えば、ご要望に対して複数パターンを用意するなどですね。

柳澤

確かに複数パターンを用意いただきましたが、闇雲に並べるのはなく「自分たちはこれがいいと思う」というプロとしての提案を必ずいただいた。しかも、「なぜいいと思うか」のロジックつきで。
自分たちの理解が進んだだけでなく、社内承認などでも「このデザインにはこういう意味がある」と自信をもって説明できました。広報の私たち自身が、すごく変わっていった気がします。

クライマークス 石崎 塩田 曹

クライマークス 石崎 塩田 曹

公開自分たちは変わる、変わらねばならないことが伝わったという手応え

塩田

リリースのときのこと、覚えてます?

石野

ホッとした、に尽きますね。決算説明会でのグループブランド発表と同時だったので、リリース日がずらせない中、フロント・バックエンド通じて大きな不具合なくリリースできました。
あと社内の反響がすぐにもらえて、狙い通りだと思いました。

柳澤

私も。ガラッと変わったので、正直反発も予想していたんですが、社内に「本当に自分たちは変わるんだ、変わらなきゃならないんだな」というのが伝わったという手応えを感じました。業界的にも、少なからず反響があったと営業から聞いています。

塩田

リリース後、第7回Webグランプリ(2019年)を取ることができました。僕から「賞を狙いましょうよ!」って持ちかけたんですよね。
応募しようと言ったきっかけは、僕たちがお付き合いする広報などの部署は営業などと違って定量的に評価されることが難しいと思ったからです。受賞できれば、お客さまが評価される場ができるのかなって。

石崎

僕も受賞式やパーティーに出席したんですが、会場のパネルを見たときに鳥肌が立ちました。「このプロジェクトのおかげで、こんなところに行けたんだな」と思いましたね。

授賞式で、柳澤さんと石野さんがトロフィーをもらっている姿を見てうれしかったのを覚えていますよ。

柳澤

確かに受賞はうれしかったんですが、賞での評価を見るとクライマークスさんの提案とほぼ同じのコメントなんですよ。
だから、自分がクライマークスさんを選んだのは間違ってなかったという想いが一番強かったですね。

今後SDGs、サステナブルで、二度目のインパクトを与えられるよう期待

塩田

最後に、今後の展望をぜひ教えてください。

柳澤

現在SDGsはじめサステナビリティへの取り組みが本格化しています。今後しっかり社内外に開示していくことが、広報のミッションになっていきます。もちろんサイトをつくらなければならないので、引き続きクライマークスさんにはお願いしたい。
コーポレートサイトリニューアルでは「自分たちが変わる」というインパクトを与えることができました。二つ目のインパクトを与えられるように期待しています。
また、私たちが一貫して目指しているのは、エクセレントカンパニーです。
紙業界で知られている会社から、社名を聞けばわかる会社になっていきたいし、やらなければならないと思っています。そのお手伝いを、クライマークスさんにはお願いしたいですね。

集合写真

コーポレートサイト制作実績 日本紙パルプ商事株式会社

Web制作

大規模コーポレートサイトからサービスサイトやサテライトサイトまで、アートディレクションと情報アーキテクチャ設計を融合した、クリエイティブで訴求力の高いサイトを構築します。また、フロントエンドのみならずバックエンドのシステム構築、デジタルマーケティング支援までを総合的に提供しています。

コーポレートサイト制作

ターゲットユーザーすべてを見据え、競合他社を圧倒する企業・サービスのブランディング確立を目的としたコーポレートサイトを制作します。

ブランディング

Webサイト制作・構築を通じて、さまざまな領域のブランディングを手掛けてきた実績を活かし、お客さまのブランディングを推進します。

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