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Webマーケティングのツール17選と主な機能・選び方

コーポレートサイトを作るメリット

Webサイトの改善や運用を効率的に行うためには、多数あるWebマーケティングツールを上手に使いこなすことが大切です。本記事では、Webマーケティングツールの主な種類や機能について解説します。おすすめのWebマーケティングツール17選の紹介や選び方についても触れているので、自社にツールを導入する際は、ぜひ参考にしてください。

1.Webマーケティングにツールを導入する重要性

WebマーケティングにはSEOや売上アップ、コンバージョン率アップ、顧客体験向上や接客など、さまざまな目的が存在するため、行うべき施策や改善策は多岐にわたります。また、施策や改善策を講じるうえで必要となるアクセスデータは膨大な量です。

そこで、自動でデータ収集やレポート作成を行って改善点を洗い出してくれたり、Webサイトを訪れた顧客への対応などをしてくれたりするWebマーケティングツールが役立ちます。Webマーケティングツールを導入することによって、業務の効率化や目標達成につながるのです。

Webマーケティングで役立つツールと主な機能

2.Webマーケティングで役立つツールと主な機能

マーケティングで役立つツールにはさまざまな機能を持つものがあり、種類も多数です。なかには、1つで複数の機能を果たすツールもあれば、ある分野の機能に特化したツールもあります。以下で、ツールの主な機能の種類を紹介します。

2-1.アクセス解析・行動分析ツール

アクセス解析・行動分析ツールとは、Webサイトを訪れたユーザーの人数や属性、流入経路や行動などのデータを収集して数値化し、さまざまな項目別に分析・グラフ化してくれるツールです。また、ヒートマップ作成やサイト表示速度の解析といった機能を持つアクセス解析・行動分析ツールもあります。

主なアクセス解析・行動分析ツールには後述するGoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソール、Page Speed Insights、User Insightなどがあり、いずれも自社サイトの分析や最適化に役立ちます。

2-2.SEO・キーワード抽出ツール

SEOやアクセス数アップには、よく検索されるキーワードを自社サイトのコンテンツに取り入れる必要があります。SEO・キーワード抽出ツールとは、検索ボリュームの大きいキーワードや関連して検索されるキーワードを抽出したり、トレンドワードを分析したりするなど、SEOのヒントを得られるツールです。主なSEO・キーワード抽出ツールには、後述するGoogleキーワードプランナーやラッコツールズ、Googleトレンドなどがあります。

2-3.CRM/MAツール

CRMとは顧客関係管理、MAとはマーケティングオートメーションやアプローチ自動化という文脈で使われることが多い用語です。CRM/MAツールは顧客情報の一元管理や、メール・SMS配信といったマーケティング施策の効率化・自動化を実現するツールです。CRMツールの目的が「見込み客の獲得・育成・選別」であることに対し、MAツールの目的は「顧客情報の管理、マーケティングやカスタマーサービスの管理」という違いはあるものの、共通の機能も多数あります。代表的なCRM/MAツールは後述するAdobe Marketo EngageやSATORIなどです。

2-4.Web接客ツール

Web接客ツールとはチャットボットやポップアップなどによって自社サイトを訪問したユーザーに情報提供をするツールです。Web接客ツールを導入することによってオペレーターなどの人的リソースを節約できるとともに、ユーザーを待たせることなく要望を満たせるなど利便性向上にもつながります。チャットボットの用途は次の2パターンです。

  • CS(カスタマーサポート)用:「よくある質問」などの情報検索、クレーム対応向け
  • CV(コンバージョン)用:会員登録や購入を促す

主なWeb接客ツールには後述するChat PlusやKARTEなどがあります。

2-5.A/Bテストツール

A/Bテストツールとは、WebサイトのA/Bテストをして、結果の比較などができるツールです。ちなみにA/Bテストとは、比較対象として複数のパターンを用意したうえで同じ条件の下でテストし、クリック率やコンバージョン率などの指標に従って優劣を判定することをいいます。主なA/Bテストツールは後述するGoogleオプティマイズやOptimizely Xなどです。

3.Webマーケティングにおすすめのツール17選

ここでは、Webマーケティングに活用できるおすすめのツール17選を取り上げ、次の種類別に主な機能や特徴、活用シーンなどについて解説します。

  • 総合ツール
  • アクセス解析・自社サイト分析ツール
  • SEOツール
  • 競合調査ツール
  • CRM/MAツール
  • Web接客ツール
  • A/Bテストツール

3-1.総合ツール

総合ツールとは多くの機能を併せ持つ総合的なツールをいいます。ここでは主な総合ツール3つについて解説します。

3-1-1.Mieruca

Mieruca(ミエルカ)は東京都に本社を置く株式会社Faber Company(ファベルカンパニー)が提供する総合ツールです。WebサイトやコンテンツのSEOにおける課題発見や改善施策、キーワード選定、ユーザーインサイトの可視化といった機能があります。IT review Grid Award 2022 Summerの「SEOツール」「アクセス解析・アトリビューション」「コンテンツマーケティングツール」カテゴリでLeader賞を受賞しているなど、顧客満足度・認知度が高いツールです。

3-1-2.ferret One

ferret Oneは東京に本社を置く株式会社ベーシック提供の総合ツールです。ASPIC IoT・AI・クラウドアワード受賞しており、1,000社を超える企業が利用しています。ferret Oneの主な機能はCMSを使ったWebサイト制作・更新、メール配信・ステップメール、問い合わせ・申し込み管理、アクセス解析・SEO順位チェック、資料ダウンロードといったマーケティング機能などです。

3-1-3.Adobe Analytics

日本国内外で多数の企業が利用しているAdobe Analyticsはアメリカに本社を置くAdobe社が提供する総合ツールです。Adobe社はアメリカのリサーチ企業Forrester Researchによる顧客分析テクノロジー分野のベンダー評価で「リーダー」と評価されています。Adobe AnalyticsはWeb分析やマーケティング分析、顧客インテリジェンスなどさまざまなデジタル分析に対応しており、カスタマージャーニーを多面的に分析することによって顧客理解の促進につなげることが可能です。

3-2.アクセス解析・自社サイト分析ツール

ここでは、自社サイト改善のためにアクセス数や表示速度、ヒートマップ解析などができるツールを3つ紹介します。

3-2-1.Googleアナリティクス/サーチコンソール

GoogleアナリティクスはGoogleが無料で提供しているアクセス解析ツールであり、Webサイトにアクセスしたユーザーの属性や流入元、ユーザー行動などの詳細データを収集できます。GoogleアナリティクスはWebサイト効果測定ツールであるGoogleサーチコンソールと併用するのが一般的です。

ちなみに、現在使われているGoogleアナリティクス(UA)は2023年7月1日に計測停止になるため、それまでに2020年10月にリリースされた新サービスのGoogleアナリティクス4(GA4)に移行する必要があります。

3-2-2.PageSpeed Insights

PageSpeed Insights はGoogleから無料で提供されているサイト速度計測ツールです。サイトの表示速度が遅いとユーザーの直帰率上昇につながるため、速度計測結果に基づいて改善する必要があります。PageSpeed Insightsに速度計測したいサイトのURLを入力するだけで、デバイス別の表示速度などの計測値やスコア、改善点などがわかります。

3-2-3.User Insight

User Insight はヒートマップ分析や検索に関するデータの整理ができるツールです。12種類のヒートマップにより、Webサイトを訪れたユーザーがどこでクリックしたか、どこで離脱したかといったユーザー行動の可視化ができ、コンバージョン率向上に役立てることができます。また、ページの目的別フィルタリング項目が20種類以上あるため、CVに至ったユーザーと至らなかったユーザーの行動を比較しやすく、改善策を立てやすくなります。

3-3.SEOツール

ここでは、SEOのキーワード選定に役立つツールとして次の3つを紹介します。

  • Googleキーワードプランナー
  • ラッコツールズ
  • Googleトレンド

3-3-1.Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーはキーワードの月間検索ボリュームや関連語として検索されやすいキーワードなどを抽出できるツールで、SEO施策におけるキーワード選定に役立ちます。無料でも使用できますが、有料版はさらに詳細なデータを得られます。また、後述するGoogleトレンドと併せて使用することにより、キーワード需要の推移を把握することが可能です。

3-3-2.ラッコツールズ

ラッコツールズは東京に本社を置くラッコ株式会社が提供するWebツール集です。SEO関連機能としては2語・3語の連キーワードをチェックできるキーワードリサーチツール「ラッコキーワード」や、競合サイトの文字数・見出しをチェックできるツール「見出し(hタグ)抽出」などがあります。

3-3-3.Google トレンド

GoogleトレンドはGoogleが無料で提供しているオンラインツールです。Googleトレンドを使うと、キーワードの検索需要の推移を折れ線グラフで確認することが可能です。結果表示は国・期間・カテゴリ・Web検索の種類で細かく絞り込むことができます。その他、そのキーワードの人気が最も高い都市や関連トピック、関連キーワードなども表示されます。類似キーワードを入力した結果の比較も同じ画面で見ることが可能です。

3-4.競合調査ツール

ここでは、競合サイトに関する分析ができるツールとして次の2つを紹介します。

3-4-1.Similarweb

Similarweb(シミラーウェブ)は南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東とグローバルに展開しているSimilarweb社提供のWebツールであり、世界中の有名企業に利用されています。SimilarwebのWebサイトで分析したい競合サイトなどのURLを入力すると、そのサイトのメタディスクリプションや関連モバイルアプリ、各種ランク、トラフィックソース(流入元)やリファラル(参照流入元)などが表示されます。

3-4-2.Ahrefs

Ahrefs(エイチレフス)はシンガポールにあるAhrefs社が提供する競合調査ツールであり、世界で60万人が利用しています。日本におけるオフィシャルパートナーは東京に本社を置く株式会社フルスピードです(販売サポートのみ)。Ahrefsを利用すると、自社サイトや競合サイトのバックリンク(被リンク)分析ができる他、検索エンジンの上位表示コンテンツや想定流入キーワード、ソーシャルメディアの反応なども把握できます。

3-5.CRM/MAツール

ここではCRMツール・MAツールとして次の2つを紹介します。

  • Adobe Marketo Engage
  • SATORI

3-5-1.Adobe Marketo Engage

Adobe Marketo Engage はAdobe社の提供によるMA(マーケティングオートメーション)ツールとして、世界中の5,000社以上に利用されています。Adobe Marketo Engageを活用すれば、顧客行動のトラッキングによって顧客体験の設計や顧客・リードとの良好な関係構築の促進が可能です。その他、マーケティングキャンペーンを自動的に構築・拡張したり、マーケティング全体および各チャネル施策がどのくらい収益につながっているかを測定したりもできます。

3-5-2.SATORI

SATORIは東京に本社を置くSATORI株式会社が提供するMAツールです。国産MAツールとしての認知度が高く、1,000社以上の企業がSATORIを導入しています。SATORIを使って一定条件を満たしたターゲットにポップアップやプッシュ通知、リターゲティング広告などを表示してリード獲得やコンバージョンを促進したり、お問い合わせフォームや資料ダウンロードフォームを作成したりできます。

Web接客ツール

3-6.Web接客ツール

ここでは、Web接客ツールとして次の2つを紹介します。

  • Chat Plus
  • KARTE

3-6-1.Chat Plus

Chat Plusは東京に本社があるチャットプラス株式会社が提供するWeb接客ツールです。導入企業は10,000社を超え、機能数は約5,000個と、チャットボットを代表するブランドとなっています。Chat Plusの導入によって顧客接点が増えたことによる売上アップや、顧客・社内からの問い合わせ対応を自動化したことによる業務コストの削減といった効果を期待できます。

3-6-2.KARTE

KARTEは東京に本社を置く株式会社プレイドが運営するWeb接客ツールです。CX(顧客体験)プラットフォーム市場における国内シェアが3年連続で1位を獲得するなど、導入企業に高く評価されています。KARTEを活用して分散している膨大な行動ログから顧客1人ひとりの体験を可視化するなど、ユーザー行動の理解と改善を繰り返すことによってコンバージョン改善や収益アップにつながります。

3-7.A/Bテストツール

ここではA/Bテストをする際に便利なツールとして次の2つを紹介します。

  • Googleオプティマイズ
  • Optimizely X

3-7-1.Googleオプティマイズ

GoogleオプティマイズはGoogleが提供するテストツールです。A/Bテストの他に、多変量テストやリダイレクトテストなどの機能も使えます。中小企業向けのオプティマイズは無料で利用できる他、大企業向けの高機能ツールとして有料のオプティマイズ360もあります。GoogleオプティマイズにはGoogleアナリティクスやGoogle広告、Firebaseなど他のGoogleソリューションとの連携もネイティブに組み込まれており、効率的にUX(顧客体験)改善ができます。

3-7-2.Optimizely X

Optimizely Xは世界中に展開しているOptimizely社が提供するテストツールであり、世界の8,000社以上に利用されています。Webサイトやアプリ内でのA/Bテストが可能で、どのようなアルゴリズムやアーキテクチャ、オムニチャネルマーケティングキャンペーンにおいても実験できます。

4.Webマーケティングツールの選び方

Webマーケティングツールを選ぶ際は次の3点に注意してください。

  • 目的の機能があるか
  • 操作性・使いやすさは自社に合っているか
  • 拡張性・カスタマイズ性はあるか

それぞれについて以下で解説します。

4-1.目的の機能があるか

上でも述べたように、大まかに分けてWebマーケティングツールには「アクセス解析・行動分析」「SEO・キーワード抽出」「CRM/MA」「Web接客」「A/Bテスト」といった種類が存在します。まずは、「どのようなシーンでどのようにツールを使いたいのか」など、「Webマーケティングツールの利用目的」を明確にしましょう。そのうえで適切なツールを選ぶ必要があります。目的がSEOなのか、コンバージョン率アップなのかなどによってWebマーケティングツールに必要な機能は異なるのです。

4-2.操作性・使いやすさは自社に合っているか

Webマーケティングツールによって「誰でも簡単に操作できるか」などの使いやすさが異なります。Webマーケティングツールを使う人が初心者なのか、ある程度の経験を持つ人なのかによっても選ぶべきツールが違ってくるのです。トライアルが可能なツールもあるため、実際に使いこなせるかどうか検討したうえで選ぶとよいでしょう。

4-3.拡張性・カスタマイズ性はあるか

Webマーケティングツールを選ぶ際は、他のツールとの連携や自社に合わせた設定変更ができるかなど、拡張性やカスタマイズ性にも注意しましょう。特に、無料版と有料版があるツールの場合、無料版で使える機能の範囲を確認しておく必要があります。

5.まとめ

SEOやPVアップ、コンバージョン率アップなどWebサイトの改善や運用に役立つWebマーケティングツールには複数の種類があり、種類ごとに多数のツールが存在します。ツールごとに機能や利用料金は多少異なりますが、多くの企業に導入されているものを中心に導入を検討するとよいでしょう。その際はツールを利用する目的を明確にして、自社に合ったツールを選択するようにしてください。

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