コラボレーション
パートナー企業座談会
開発‧運⽤の⼿間をかけることなく、⾼品質な多言語対応の仕組みをスピーディーに実現
——Wovn Technologies様:前編
クライマークスは、さまざまな企業とパートナーシップを結び、お客さまの課題に対して多様なソリューションを提供しています。今回、パートナー企業の一つであるWovn Technologiesさまに、弊社プロデューサー、ディレクターがお話を聞きしました。前・後編の、まずは前編です。
- Wovn Technologies株式会社(ウォーブン テクノロジーズ)
- Head of Solutions Division 取締役執行役員 CSO:寺西 哲平さま
- クライマークス
- プロデューサー:大槻
- ディレクター:北浦
目次
基本的な日本語コンテンツがあれば、簡単に多言語化環境が実現する
——WOVNとは
大槻
今日は、いろいろとお話を伺えればと思います。
まずは、そもそもで恐縮ですが、WOVNを知らない方への説明として、WOVNは何をするためのツールかを説明いただけますか。
寺西CSO
そうですね、そもそも企業は、Webサイトを多言語化しようとしたときに、さまざまな課題にぶつかることになります。
例えば、「日本語サイトを頑張ってつくったのだから、それをもとに多言語にするだけならそれほどコストがかからないのでは」と考え、構築を始めることがあります。すると作業は日本語サイト構築と大して変わらなかったりする。むしろ翻訳分の稼働が増え、開発、運用は大変だったりします。
あるいは、翻訳会社などに頼む場合でも、事業部ごとに異なる翻訳会社に頼んでしまい、過去の翻訳物が資産化されない。翻訳すればするほどコストは線形的に増⼤していきます。
また、ビジネスの現場では、プロの翻訳者に頼んで翻訳するより、外国語ができる方が兼業で運用するというケースも多いと思います。英語が得意だけれどシステムは苦手とか、システムも英語もある程度できるけれど、さすがに中国語はわからないにもかかわらず、任されていたり。そもそも翻訳が本業ではない中で、翻訳作業に追われて本来集中したい業務にリソースを割けないといった話を伺うことも多く、担当者の負担は大きいと考えられます。
こうしたことが重なると、最初は日本語と同じ量をつくった多言語ページも、気がつくと最終的に1ページだけになり、更新も数カ月、1年、止まってしまう。
北浦
確かに、よくありますね……。
寺西CSO
WOVNでは、こうした多言語化の課題に対して、Webサイト多⾔語化AIソリューション「WOVN.io」を始め、開発‧運⽤の⼿間なく、⾼品質な翻訳をスピーディーに実現できる仕組みを提供しています。
WOVNが注力しているのは大きく3つの領域です。一つ目は「環境構築」、多言語化の環境をつくるところ。二つ目は「翻訳基盤」、翻訳の基盤や運用の部分。三番目は「顧客接点の⾼度化」です。Webサイトはユーザーからすると顧客接点なので、その顧客接点をもとにより深いコミュニケーションをとれるようなソリューションを提供していくことが事業の主軸の一つです。
根幹技術には『国際化(i18n)』という⼿法があります。HTMLを例に説明しましょう。
HTMLで文章を表現する場合、タグで括られたテキストをつくらなければなりませんよね。オーソドックスな多言語化の方法としては、日本語のテキストをエクセルなどに吐き出して、翻訳者に頼んで英語や中国語、韓国語などに翻訳、その翻訳結果が入ったエクセルをもとにフロントエンジニアがタグに囲まれた中身を切り替える、というのがあります。
この多言語化の仕組みとして、WOVNはタグに囲まれた中身自体を変数化してしまいます。これが国際化、internationalization(i18n)の概念です。変数化してしまうと、例えば日本語で「ワンピース」と書かれたテキストが、英語なら「dress」、中国語なら「连⾐裙」、韓国語なら「원피스」と対訳の関係性、すなわちHTML構造を意識することなく、対訳だけを切り出したデータベースの管理に切り替えていけます。
とはいえ、国際化対応された変数化の仕組みを最初から構築するのは大変です。WOVNは国際化させる仕組み自体を持っているので、HTMLのページに1行のスクリプトを入れてもらうだけで、リアルタイムに最⼤45⾔語、79の地域⾔語に多⾔語化できます。対訳の関係自体を切り出していることもあり、翻訳運用においても実際の画面を見ながら直感的に修正できるようにしています。
基本的な元言語となるコンテンツさえあれば、それが何語であっても、簡単に多言語化できる環境を実現可能。そのうえで翻訳者やエンジニアでなくとも、直感的、簡単に修正、運用できる——これが、WOVNが何をするためのツールなのかという問いに対する回答になります。
翻訳品質には、「翻訳そのもの」「運用面」「安定性」の3つがある
——翻訳品質について
大槻
翻訳の品質という点については、いかかがでしょう?
寺西CSO
まず、Webサイトの翻訳品質には、3つの観点があるということをお伝えしたいですね。その3つとは、「翻訳そのものの品質」「運用面での品質」「安定性での品質」です。
まず、テキストを正確・流暢に翻訳できるかという「翻訳そのものの品質」ですが、実はこれがとても難しい。お客さまによく「どれぐらいの精度で翻訳できますか?」と聞かれるのですが、翻訳の精度って測りにくいんです。一つの短文について、例えばAさんはOKでも、BさんがNoだったりと、感性で判断する部分がどうしても残ってしまうので。また、たとえばWebサイトの中に10の文章があり、それらをそれぞれ点数付けしたとします。すべての文章が80点で平均80点のWebサイトと、100点が8文・0点が2文の平均80点のWebサイト、平均点は同じでも、どちらがよいのかは企業の判断軸によって異なりますよね。
正確・流暢に翻訳することはもちろん重要ですが、WOVNは、膨大な量のテキストであっても漏れなく隅々まで翻訳できることや、直したいときにすぐ修正できることなど、運用面での品質も大切にしています。修正すればするほど自社固有の情報を翻訳資産として貯め、学習させることもできます。だから、WOVNでは「運用面での品質」も翻訳品質のうちの重要な観点として挙げているのです。実際に、WOVNには、国際特許の「自動検知・自動翻訳」機能や、画面を見ながら簡単に修正できる「ライブエディター」機能など、Web翻訳ならではの豊富な知⾒に基づく多種多様な機能があります。
もう一つは「安定性」ですね。大量アクセスに耐えられるかや、システム自体が安定的に動くか、また機密情報が漏れないようになっているかなど、セキュリティ面も含めた信頼性・安定性は非常に大事。いわゆるエンタープライズといわれる企業群の多くや、金融機関、鉄道会社などにWOVNをご利用いただいているのは、この点が優れていることが理由の一つだと思っています。「ISMS」「ISO/IEC 27017」認証も取得しています。
AI基盤と、グローバルな体制で品質を担保
——品質を高めるための仕組み
大槻
翻訳品質に3つの観点があると理解しましたが、やっぱり翻訳そのものの品質は気になります。どう高めているのでしょう?
寺西CSO
翻訳の強み、特徴的な部分としては「Maestro」というAI翻訳基盤があります。住所、駅名、あとは汎用的な業界用語集、加えて企業特有の用語を——会社名や社長の名前などですね——、用語集として登録した上で、AIによって自動翻訳する仕組みです。
自動翻訳のエンジンも、生成AIを含めさまざまなものが選択可能です。社内のAIエンジニアが日々情報にキャッチアップし、いつでも最新で、最も安定性があって、一番品質が高いものを、検証しながら当て込んでいます。さらに、ファインチューニングによって、企業固有の翻訳ができるよう生成AIモデルを構築することで、企業に特化したAI自動翻訳自体の精度も高めることも可能です。
また、運用されていて、何か指摘があったり、担当者ご自身で気になるところなどがあった場合は、ライブエディターでチェック、修正していただきます。更なる安心がほしい場合は、AIと人の力を組み合わせた「WOVN.copilot」というサービスもあります。AIに評価させて、間違っているとチェックされたものから優先順位をつけ、人力でどんどん修正していくものです。ほかにも、定額でのプロ翻訳サービスも提供しています。これらの組み合わせで、翻訳そのものの品質を高めています。
大槻
社内の体制という面では、いかがでしょう?
寺西CSO
現在約100名の社員数に対して、4割弱が外国人、エンジニアはほとんど外国人です。ビジネスサイドも、翻訳チームには中国人、アメリカ人、韓国人などが在籍しています。主要な4言語、簡体字、繁体字、韓国語、英語については、ネイティブもしくは帰国子女で構成されています。翻訳パートナー企業とも多数連携しているので、多様な言語ニーズに対応できる体制を構築しています。
大槻
品質面に関して、技術的にも体制的にも、精度を高めていける体制があるということですね。
業界問わず、セキュリティ、安定性を大事にする企業が導入
——導入企業、導入事例
大槻
先ほど、実績として金融機関や鉄道会社などを挙げられていましたが、導入実績が多い業界などはありますか?
寺西CSO
基本的には業界問わずですね。18,000以上のWeb・アプリで使われています。
鉄道は関東の鉄道はほとんど、金融機関も、メガバンクや地銀も大きいところは導入いただいています。製造業、特にBtoB製造業は、コーポレートサイト、ブランドサイト、製品サイト、イントラネット、消費者向けのアプリなどに多数の導入実績があります。あとは、大きなモールを運営している大手小売チェーンとか。総合デベロッパーも売り上げ上位の多くの企業に導入いただいていますね。学校関係も数十校はあるでしょうか。アーティスト関連やメディア系にも多く採用されてもいます。
Webサイトを担当しているケースが多い広報やマーケ部門はもちろん、DX推進等の部署が、複数の施設、拠点情報の一元化を進めているような企業とWOVNはすごく相性がいい。総じて、品質やセキュリティ・安定性、サポート体制などの部分を大事にされているお客さまに、お使いいただけているのかなと思います。
大槻
昨今、インバウンドで外国の方がたくさん訪日しています。例えば鉄道や小売チェーンだと、運行情報や、ショッピングモールのサイネージを多言語化するといった、エンドユーザーのニーズを満たすために使われる場合もあるのでしょうか?
寺西CSO
そうですね、実際、運行情報などは、多くの鉄道企業に導入いただいています。ゲリラ豪雨や台風があって計画運休するケースも増えましたよね。そういうときに、きちんと表示できるようにするニーズも高まっています。
また訪日される方が増えると、免税や店舗情報を知りたいというニーズも増加するので、店舗をお持ちの企業などでは、店舗の営業時間やキャンペーンなど正しくスピーディに情報発信するためにご活用いただいています。
また、金融機関では、金融包摂(ファイナンシャルインクルージョン)の考えの中、在留外国人や外国人従業員向けに、きちんと情報を発信、対応を強めたいとなったときに、WOVNを使っていただいていることは多いですね。
Web制作
大規模コーポレートサイトからサービスサイトやサテライトサイトまで、アートディレクションと情報アーキテクチャ設計を融合した、クリエイティブで訴求力の高いサイトを構築します。また、フロントエンドのみならずバックエンドのシステム構築、デジタルマーケティング支援までを総合的に提供しています。
多言語サイト制作
ネイティブ・バイリンガルスタッフがグローバル戦略での多言語展開を全面的にサポートします。英語Webサイト、中国語Webサイト構築などを翻訳・校正含めたワンストップにて対応しています。
翻訳
ホームページ制作・会社案内・カタログ・映像などの広報活動におけるローカライズ翻訳はネイティブによる翻訳またはネイティブチェックが重要視されます。クライマークスでは経験豊富な専門性の高い翻訳者が、お客様のご希望するトーンとマナーに沿った翻訳を提供し、各ツールへの最適化を実現します。
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